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カンタ刺繍のコメントを頂いて。。。

画像を撮ってみたけれど、

まだまだ作業の途中で、膝掛けサイズの布にちょっとしか糸を進めていないので、

余白がたんとありますが、一部分だけ。。。


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インドのカディ生成布に、

生成のガス糸で刺繍と地刺しなので、

光に透けさせて撮らないと写せなかった。

モチーフの刺繍と地刺しはどんどん増えていく予定。

下書きはせず糸と針の赴くままに、

というのが自分なりのカンタのコンセプト。

それが楽しい。



藍の古布をはぎ合わせたものに、白糸でカンタ刺繍。


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パッチワークや刺し子、刺繍とも違う”カンタ”に出会って、

自分なりのチクチクを続けているけれど。。。

これらをカンタ刺繍といったら異論も出そうだけど、

カンタ刺繍の懐の深さに甘えて。。。


カンタは飾るというよりも、肌に掛けたりして使うものだそうなので、

より柔らかな風合いの生地がいいのだとか。

インドのカディ布もまだしっかり感がある。

使い古しのシーツや布団カバーが一番いいらしい。

破れてトロトロにとろけるような布がカンタには最適なんだとか。

そういうシーツで肌掛けも作ってみたい。




by nazunanet | 2019-07-01 21:11 | 布のこと | Trackback | Comments(2)
しばらく目が不調だったので、縫物制作はお休みしていたけれど、

やはり糸と針を持たないと心地よくない。

何か縫っていたい。

でも、凝視して縫えないので、

おおまかに、おおざっぱにでも楽しめるものを、と思うと、

そこはやはりカンタ刺繍!

 (追記:”おおざっぱに”というと、誤解が生じるかも。。。(笑)

 布の目を数えずに、きっちりステッチの糸足を揃えたりなど、

 フランス刺繍やこぎん刺しのようなキッチリした刺繍じゃなくて、

 とても自由で、自分流に進めていけるという懐の深いカンタ刺繍。

 そういう意味なのです。ぺこり)

自由が丘のギャラリーでインドのカンタ刺繍のアンティークの作品を観たとき、

あまりの繊細さに驚いた。

刺し子用の糸はルーペで覗かないと見えないくらいの細さ。

布の織り糸とほぼ同じ極細のものだった。

貧しいインドの地方の村では多分、縫い糸が豊富にないので、

布の端から糸を引いて、カンタ刺繍の地刺し用の糸にしたのだろうか。

ルーペで確認しなくては刺し子しているのが分からないほど

繊細な手仕事のものだった。

ステッチのピッチもとても手縫いとは思えない細かなものも。。。

そういう本場の本物のカンタ刺繍を、

とても真似することなど出来ないほどだけど、

布に糸でステッチしていくことの楽しさを

シッカと感じられたカンタとの出会いだったので、

自分なりのカンタ刺繍を続けている。


望月先生も「何もルールもない。刺繍枠もいらない。目を数えなくてもいい。

何でもいいの。好きなように刺すのがいいの」とおっしゃってた。

それで糸の赴くまま、針の進むまま、

眼があまり使えない状態だけど、

どんどん針を進めていって、

紋様が浮き上がってくるのが楽しい。

私は藍地には藍の糸、生成りには生成りの糸で縫うのが好き。

模様は太陽にかざすと、浮き上がってみえる。

それが楽しい。

模様、装飾的なものじゃなく、

布の陰影、布の手触り、そんなものが好き。

まだまだ布の余白がいっぱいある。

埋め尽くすにはどれほどかかるかな。

でも、それもまた楽しい。

by nazunanet | 2019-06-22 21:47 | 布のこと | Trackback | Comments(2)
色んな切れ端の布は、

藍染めや生成、フラックスそのままの色など、

どれも同じような色なんだけど、微妙に色も織りも、

手触りも違うものだったりするので、

シンプルなピースの縫い繋ぎでも、

表情が出て面白い。

素朴なラグっぽいのソファカバーが欲しかったので、

ネイティブアメリカン的な紋様をちょっと入れてみた。



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ジグザグの幾何学紋様はアイダズラーという模様。(目眩し模様)


中央の赤い布は半纏などの裏に使われていた古布。

穴もありシミもあり破れもありで、

あまりにボロボロなので袋ものには使えなくて、

キルトのアクセントに使えるかも、と取っておいたもの。

古ぼけた色がキルトとして使ってみると逆にいい感じかも。。。



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縫い繋いでいるうちに、どんどん大きなひし形になってきた。

延々と同じパターンを作ってパターンを繋いで、

ソファ、またはベッドカバーに作れるといいけれど。



日中の作業を終えたあとの、空いた時間、

寝る前のちょっと空いた時間に、

少しずつカンタ刺繍や布繋ぎのキルトを作る。

なんだか心地よい時間になっている。



by nazunanet | 2019-04-09 17:16 | 日々のあれこれ | Trackback | Comments(0)
布のはぎれが沢山ある。

その多くが、小さな袋物さえ何も作れないような切れ端ばかり。

捨てられてしまうような切れ端を、キルトのピースとして再利用。

ぬいしろをつけて三角形や四角に切ってためておいて、

時間の空いたときにちくちくと縫い合わせていく。

三角形を合わせて四角に、

四角を連ねて大きなピースに。。。

リネンやヘンプ、コットンの生成布のグラデーション、

藍の様々な色のグラデーション、

三角を縫い合わせていると、

ネイティブアメリカンの古いキルトのようなものが出来上がってきた。

あり合わせのハギレや切れはしで作るからこそ、

作りたいと思えるキルト。

わざわざデザイン画を描いて布を選んでは作りたいとは思わない。

韓国の昔のポシャギも、アメリカの古いキルトも、

日本の襤褸も、余り布を使ったものだから。



小さなピースを縫い合わせる作業が延々と続くんだけど、

妙な心地良さがあるのがキルトの面白いところ。。。

カンタ刺繍で制作途中のキルトと同様に、

出来上がりが楽しみだけど、いつ出来上がるのか見当もつかない。。。

それもまた面白い。

by nazunanet | 2019-03-23 23:05 | 布のこと | Trackback | Comments(2)

生成りや白の帆布やリネン、ヘンプの衣料や袋ものは、


純石鹸成分で洗濯するに限るのですが、


経年のうち、洗濯を繰り返すうちに、黄ばみが出てくることがあります。


なんか黄ばんじゃった、とお嘆きのみなさまへ。


身体や手などの皮脂や石鹸成分が積み重なっていくうちに


酸化して黄ばんだりします。


そういうときは、


すすぎの時に「クエン酸」を用量に合わせて投入してみてください。


黄ばみが濃かったり、上記のすすぎのクエン酸でもダメなときは、


洗濯物を洗う前に、クエン酸を溶いた水に長時間浸しておくと良いです。


洗濯槽に溜めた水に多めにたっぷりのクエン酸を溶かして、


その中に布類を浸しておいてみてください。


黄ばみ具合によって長めにするといいです。


一晩とか半日とか丸一日でも。


このクエン酸が、石鹸成分などで酸化した繊維の黄ばみを中和してくれるようです。


タオルやTシャツの黄ばみなんかも、この方法で改善されると思います。


その後、クエン酸の水は一度脱水してから、


改めて、粉せっけんや純石鹸でお洗濯を始めてみてください。


念入りの場合は、


すすぎの時にクエン酸を少し入れてアルカリ成分を中和してもいいと思います。


これでかなり黄ばみがとれます。


重曹、クエン酸、酵素系漂白剤などを有効に使うと、


お洗濯後の心地良さが断然違います。


石鹸洗剤でリネンなどを洗ったあと、


クエン酸を投入してすすぐと、


洗いあがって、乾かしたときのあの気持ちよさ。


白いリネンなど、曇ったベールを脱いだような白さが際立つこともあります。


是非試してみてください。



 

生成りや白の布ものを


「汚れやすいから」と敬遠される人もいらっしゃるかもしれないですが、


洗いを重ねられるのが良いところです。


でも、たとえ洗えないアンティークやビンテージの生成りや白にも、


経年の味わいや美しさを感じて貰えたらと思ったりします。。。


どうぞご参考までに。


by nazunanet | 2019-01-18 17:38 | 布のこと | Trackback | Comments(0)

「大いなる沈黙、グランド・シャルトル―ズ修道院」の映画に引き続き、

そんな風に、映画や絵画を観るとき、

衣装や小物、布の質感などを見てしまう。

ヨーロッパやアメリカ映画の歴史ものは、

忠実に衣装を再現しているので、実に興味深い。


イタリア映画の巨匠ヴィスコンティの作品は、

貴族社会を描いたものなら、階級に忠実に、

全てが最上質のもの。

窓のカーテンに至るまで。

「ベニスに死す」に登場する避暑地にやってくるブルジョア階級の、

海辺の普段着の華麗なこと。。。

白とネイビーのストライプをあしらった白いレースのドレス、

レースも遠目にも上質なものばかり、

リネン、シルクなどのまるでアンティークかと見紛うまでの

見事な衣装を揃えていて、

それがふらっと画面を通り過ぎる登場人物であっても、

そこに滞在する人々は全員が上流階級、特権階級という設定なので、

どれを一つ取ってもなおざりにされているものがない。


今の娯楽作品の方が往年の映画よりも莫大な予算が掛かってるだろうけれど、

往年の名画など、細かく見ていると、

どれほどの手間とこだわりが詰まっているかは計りしれない。。。


少し前に観たのが、1965年制作の日本映画の「怪談」(小泉八雲原作)の、

衣装や小物、舞台設定、演出の美しいこと。。。

こういう映画はもう日本では作れないだろうと思う。。。

作品中に登場する市場のシーン。

今は高価な値で取引される日本の麻の反物がいっぱい並べてあって、

見ているうちに欲しい気持ちが湧いてくるほどに。。。

使われている機織りや染めの工房らしきシーンのものも、

時代や道具の考証の確かさも感じて、

本当に名作だなあと感動してしまう。。。


海外映画では、フランス宮廷を舞台にした「宮廷料理人ヴァテール」も、

小道具や衣装が面白い。

ストーリーは、太陽王ルイ14世の時代の僅か数日のお話し。

王が貴族の屋敷に逗留し、その晩さん会を任される野心家の宮廷料理人。

物語は失墜した王の信頼を取り戻そうとする主人に仕える料理人ヴァテールと、

権力争いの貴族ら、王妃の侍女と王との恋の駆け引き、

主人に翻弄される召使たちの悲哀、などなど、様々に入り組んで、

晩餐の趣向を凝らした演出や、食材を調達するために、

まさに名誉と命を懸けるほどの。。。


王や貴族らの招待客らが目にすることのない、

邸の台所、キュイジーヌで働く召使たちの衣装が心つかまれる。

フラックス色のリネンの長いローブのような上っ張り(!)、

エプロンも共布に、袖のカフスはどこまでも長く、

前合わせのボタンは小さいものが幾つも並んでいるのも素敵で。

貴族や王妃や侍女たちの煌びやかな衣装よりも、

料理長ヴァテールや職人達の衣装が気になった。


中世の時代ものの映画は、

リネンのシャツのギャザー使いや、

上着やコートの流れるようなドレッシーなラインが魅力。。。

生地もちゃんと当時存在しているものを厳選していたり。


古今東西を問わず、映画や舞台を見る時は、

必ず衣装と小物をチェックしているかも。。。

ここを雑に扱っている作品は大抵あまり良い作品じゃないことも多い。。。


衣装デザインが有名な映画というと、ちょっと昔の映画になるけど、

「アンタッチャブル」のアルマーニの衣装とか、

「炎のランナー」の衣装も良かった。。。

どちらもメンズ系なのが私好み。。。


ジャン・ジャック・アノーの映画「ラ・マン(愛人)」は、

センセーショナルな描写で話題になった作品だけれど、

戦前のインドシナの繁華街が描かれているシーンが美しい。

小さな路地にひしめきあう屋台や人々の当時の衣装が、

忠実に時代を再現していて、藍染めの長上着や真っ赤なチュニックなど、

当時の衣装を着ているインドシナの人々の姿に見とれてしまう。

屋台もフランス領だったインドシナらしく、

オリエンタルでエキゾチックな、シノワズリなデザイン。

吊るされているランタンの灯に、

照らし出される茶器や陶器の何と風情のあることか。

屋台の食堂の趣味がいいことといったら。。。


マルグリット・デュラスの自叙伝が原作なだけに、

セクシャルな描写が多い映画だけど、

衣装や街の景色の演出が凝っていて、

さすが、アノーの作品だなと。。。


また時代ものの佳作作品を観直さなくちゃ。。。





by nazunanet | 2018-11-20 23:34 | art、 music,movie,etc | Trackback | Comments(0)

以前、厳格な修道院を20年以上という長期にわたって交渉し、

ようやく1年を掛けて取材したというドキュメンタリー映画を見た。

『大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院』

フランスアルプス山脈に建つグランド・シャルトルーズ修道院。

創立以来900年の間、ほとんど変わることのない厳しい生活。

 

一人一人、個室を与えられて、

日々のほとんどの時間を沈黙と清貧と規律を守り、暮らしている。

(日曜日と祭日だけ談笑することが許される。厳しいー。)

修道院に入ってすぐの修道士に最初に衣服を与えられるシーンがある。

普段の生活で纏うローブやチュニックなどの衣類を賄う係の助修士もいて、

(助修士:修道院での暮らしを支える人達)採寸し、布を裁ち、仕立てていく。

きっと、中世と変わらぬやり方で。

ウンベルト・エーコ原作の「薔薇の名前」の映画

(ジャン・ジャック・アノ-監督、ショーン・コネリー主演)の世界と、

現代でも殆ど変わらないような。。。

 

厚手のフェルトのようなウールの生成り生地を、

フードつきのチュニックローブに仕立てていく作業も興味深く。。。

シンプルなカタチ、そして小さなポケット、ずっしりとした生地、

縫うこと、仕立てることも助修士の日々の勤めの一つであり、

沈黙のうちに仕立てられていく。

肉厚のフェルト生地のチュニックローブは見るからに重そうで、

それを着用して、ただじっとしたまま祈るだけで修行のようにも感じるけれど、

あの中世から変わらぬ暮らしの、静謐さと清貧の美しさが忘れられない。

 

ああいうチュニックやローブは暖かそうだなあ、なんて思ってみたり。

修道士の持つかばんや袋にも興味ある。

素朴でいながら、いつも肌身離さず持っていたくなる袋もの、仕立ててみたいなあとも思う。




by nazunanet | 2018-11-20 23:09 | art、 music,movie,etc | Trackback | Comments(0)

リネンを選ぶ

リネンで仕立てたバッグや衣服を愛用していると、

使うたびに、洗い込むごとに、

布の表情、仕立てた縫い合わせのところに、

どんどん味わいや風合いが生まれてきて、

さらに愛おしくなる感じ。

木綿も洗いにかけていくと、生まれる柔らかな風合いがある。

それも甲乙つけがたいけれど。。。

夏以外もリネンのシャツを纏う。

薄手の麻は二枚重ねて、

冬は羽織ものの麻をまた重ねて、

一番外にウールのコートを着込む。

空気をはらむ布を重ねると、

冬は特に暖かい。

少し厚手の麻は盛夏の頃には透けないので一重でも着られるし、

秋冬にはニットを下に着こんだり、カーデガンを羽織ったりも暖かい。


麻や木綿の品揃えが豊富な布屋さんで、

手触りのいい麻の布を見つけた。

一年を通して肌に心地よい麻や、

ざっくりした生成の麻も。

秋や冬にも着られる、ふわふわしたフランネル・リネンも見つけた。

ちくちく縫いながら、

出来上がりが楽しみになる。

少しずつ、少しずつ。。。








by nazunanet | 2018-08-20 23:31 | 布のこと | Trackback | Comments(0)
連日、サッカー話しのブログですみません。(笑)

日々、ちゃくちゃくとおしなもの完成に向けて作業中です。

「身につけるもの」は「装身具」のブレスレットを第一弾として

春にお披露目させて頂きました。

自分でも毎日使っている極細紐の天然石と交易ビーズのブレスレット。

軽くて、水に強くて、毎日ぐるぐる巻いても結構丈夫。。。

蜜蝋を施した強靭な繊維は、

ネイティブアメリカンが革細工で使用しているもの。

かつては動物の腱を細く裂いて糸として使っていたものを、

現代の技術で合成繊維で作り上げたもの。

極細のフィラメント様の繊維は切ろうと引っ張っても、

全く引きちぎれない強靭なシニュー糸というもの。

数あるシニュー糸の中でも、今では作り手が危機的状況にあるという

ネイティブアメリカン製の希少な糸。

(この貴重な糸の製造が続いてくれるように祈るばかりです。。。)

そんなシニュー糸を細く裂いて極細に編み、

一つ一つ細かなビーズを選んで組みあげたもの。。。

画像で見ると色がカラフルすぎると思われるかもしれないけれど、

手首に巻くと、色がすんなり落ち着いてくれるのも、

アンティークビーズならでは。。。

これからの季節に、幾つも重ねて巻いたりしても邪魔にならないのもいいです。



そして目下のところ、

「身に着けるもの」第二弾のウエアを制作準備中です。

心地よい衣類を仕立てられるよう、あれこれと試作しています。

さて、どうなることやら。

完成しましたらHPのおしなものへアップします。

是非またチェックしてみてください。






by nazunanet | 2018-06-02 01:38 | 薺nazunaの手仕事 | Trackback | Comments(0)
HPのニッキの記事に、画像と文を更に追記。

苧麻、おお麻、南部麻などの布で袋ものを作る。

江戸期の南部麻(おお麻、ゴリゴリ麻)はまだハサミを入れていないけど、

是非、「麻の重ね」のシリーズとして仕立てたい。


日本のおお麻と韓国のサンベとくらべると、どちらも大麻布だけど、

韓国のものはモシ(苧麻)のような薄手に作られている。

柿渋染めのサンベ(大麻布)は日本の生成りの”アサ”にもよく合う。


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蚊帳として作られたという生成りの”アサ”。

大昔の手織のカヤ織りというのは、”蚊帳”ではなく、

植物の”カヤ”ではないのかな、と思うに至る。


江戸期の蚊帳と、

比較的新しい明治から昭和に掛けての蚊帳は、

織りや繊維の質が随分違っているように思う。



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これらの過去のアイテムは、
江戸期から明治・大正までのかや織りの生地で仕立てた小物入れ。
反物になった状態で骨董屋さんの棚に置かれてあった。
聞けば、江戸期のものだという。

”かや織り”と、”蚊帳織り”。

なんとなく同じものと思っていたけど、
江戸期のものという”かや生地”は、
いわゆる今でも”蚊帳生地として織られているものとは、
ちょっと違うものなのかもしれない。

古来から日本で”アサ”というのは
様々な草木から採取した繊維の総称をいうので、
もしかしたら、
大昔にはカヤを採取して繊維を採って、
績んだ糸で織っていたということではないのだろうか。。。

今でこそ、織り素材は豊富に手に入るけど、
江戸時代などは地方によっては資材に困窮していたところもある。
武士や裕福な商家や庄屋では上布の蚊帳を使うだろうけど、
衣服用の糸を自家栽培していたような農家はどうだったろうか。
上布などの着物に使う苧麻(カラムシ)を、
蚊帳のような日用の道具に使うだろうか、と思った。

原っぱや河原に無数に生えているススキや、
屋根材として使用した後の茅を、
繊維をなめして蚊帳として織っていたのじゃないだろうか、と推測。。。

素材や道具さえあれば、手間暇惜しまない日本人。
蚊帳の体裁を整えられるものなら
それくらいは簡単だったのではないだろうか。
繊維を採れるものなら何でも試していたのなら、
きっとあの長い長い茎をもつ、ススキや茅や葦も試したに違いない。。。

*かやは樹木のカヤではなく、イネ科の植物の”萱”もしくは”茅”。
映画「バンビ」に登場する、
ススキにぶら下がった小さなねずみの名前は”カヤねずみ”。(体長5センチ強!)


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この反物の”アサ”は比較的新しいもの。
それでも昭和初期頃のものと思われる。
使わずに保存されていたデッドストックの蚊帳生地。

最初はハリもあるし、粗目の織りなのでごわごわ感もある。
でも、使い古された江戸期のかや生地は、
ふんわりとガーゼのような柔らかさ。

袋ものにして大事に使い続けたら、
ふんわりとした手触りになってくるのかも。。。。

(画像の中で)下に置かれた生成の上布は江戸期の紋付の夏の着物。

生成の地に、家紋だけを染めている。

紋様の丸い円の枠を藍染めの紺と
家紋の松の紋様を浅葱色、
丸い紋の中の地色は精錬された”真白”、という色合いが絶妙で。。。

現代では夏の麻(上布)の着物に無地の生成なんて殆ど見かけないけれど、
あえて精錬もせず染めもせず、
家紋にさし色を入れるのが洒落てるなあと思う。
(後日、画像をアップしたいと思います)

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(左:生成上布。右:蚊帳生地。)


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そんなかや生地を使ってポーチや小物入れを仕立てたのが、

自分でも結構気に入っている。


プリミティブな風情を残したまま仕上げた袋ものなんて、

作るのはウチくらいなんじゃないかと。。。


おお麻や南部麻、昔の苧麻なども、

そんなプリミティブな風情のものを作りたい。


by nazunanet | 2018-02-13 21:03 | 布のこと | Trackback | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


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