先日、久しぶりに小物入れをおしなものにアップしました。

古い時代に手で糸を績み、手織りされた麻の布で仕立てた小物入れ。

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一見、地味で素朴な布なのに、

同系色の麻のグラデーションに合わせると、

やはり手織りの、極細番手のものから上布のものまでを、

重ねるほどに手に持ったときに、すっと入ってくる感じ。


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久しぶりに心地の良い小物入れを仕立てることが出来て、

嬉しい気持ちになりました。


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上布という極細の糸で織られた麻の布は、

一重では小物入れとしては薄すぎるので、

表の麻に、また麻を重ねて、二重に三重に、四重に。。。

重ねれば重ねるほど、心地よく感じる。

巾着での麻の重ねは二重のものだったけど、

これは4重になるところもあって、

ふんわりとやわらかなワタのようにも感じるほどに。

着物や衣類での麻の重ねの着心地が小物入れで再現できたんだなあ、と思う。。。



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by nazunanet | 2018-08-20 21:13 | 小物入れ | Comments(0)
身につけるもの、の試作に没頭しすぎて、

アイテム制作が遅くなってしまい、ブログもニッキも滞り。。。

一度に一つしかできないところがあるし、

何かに熱中すると没頭しずぎる傾向もある、二重苦、三重苦。(笑)


古布ばかりでなく、新しい布を取り入れて。

新しい布でも、古布のような布質のいいものを探して。。。

ふんわり柔らかな古布は、

どうしてもヘビーユースのカバンや袋物にはむかないところがある。

大事にバッグや引き出しにしまっておいたり、

時々出してきて、そっと開いたりするような、

宝ものを入れるものにぴったりの布は、

小物入れに使ったり。

日常使いの袋ものや鞄には、新しい布の丈夫さを借りて、

アクセントに古布の風情や色や上質さを加えたい。


でも、古布の藍染めだけで作った小物入れや蛇腹財布は、

どんどん味わいが深まってきて、

八年経った蛇腹財布は、今年の春頃から急に掌にぐんと吸い込まれるように、

馴染み始めた。

いい感じに藍の掠れも出始めてきて、革紐をキュッとひっぱる感じも

こなれてきた。

また、蛇腹も小物入れも作っいきたいなあ、と思う。

少しずつですが、新しいアイテムも、

定番のお品も、作っていきます。

完成しましたらHPの「おしなもの」へアップします。









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by nazunanet | 2018-05-25 18:11 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

冬の麻

「麻の重ね」を制作中。

藍、型染、亮布、南部麻、蚊帳麻、苧麻などなど。

とんぼ玉やアンティーク玉なども合わせて、

日々の暮らしの中に、

ちょっと心和む袋ものを。

もうすぐ完成します。


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by nazunanet | 2018-02-23 13:17 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)
古布を縫うとき、

主に絹糸や木綿糸を使ってきた。

ポリエステルの糸だと色合わせしても、

何か浮き上がってしまって、布の織り目に沈んでくれない。

それで小さな袋物などは主に、天然素材の糸を使って

仕立てることにしていた。

柔らかなリネンや織りの細かな上布は絹糸や木綿糸でも大丈夫だけど、

粗目の織りの蚊帳の麻や、

ゴリゴリ麻の中でもざっくり感の強い厚手の大麻布など、

強いとされるポリエステルの糸でも、

縫っているうちに織り目にこすれて切れることもあった。

最近、バッグの修繕依頼を頂いた際に使用した革の手縫い用の糸、

インディアン・シニュー糸で粗目の蚊帳織り布を縫ってみたら、

すんなりと織り目の中に沈みこんでくれて、

ループなどを使ったときも糸目の出方も美しい。

ブレスやアクセサリー用にもシニュー糸を使っている。

好みの細さに細く裂いて使うシニュー糸は、

国産のものやアメリカ製のものなど、

色んなメーカーのものがある。


元々はネイティヴアメリカンの皮細工に、

動物の”腱”を糸にして使われていたのがシニュー糸の由来。

現代のものは、そのシニュー糸の特徴と良い部分を合成素材で再現されたもの。

色んなメーカーのものを使ってみて、

一番使い良かったのがインディアンシニュー。

天然素材ではないけれど、使い心地が非常に良く、

しかも、全く糸切れしない。



ちくちく、とアイテムを制作中です。。。

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by nazunanet | 2018-02-16 14:23 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)
HPのニッキの記事に、画像と文を更に追記。

苧麻、おお麻、南部麻などの布で袋ものを作る。

江戸期の南部麻(おお麻、ゴリゴリ麻)はまだハサミを入れていないけど、

是非、「麻の重ね」のシリーズとして仕立てたい。


日本のおお麻と韓国のサンベとくらべると、どちらも大麻布だけど、

韓国のものはモシ(苧麻)のような薄手に作られている。

柿渋染めのサンベ(大麻布)は日本の生成りの”アサ”にもよく合う。


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蚊帳として作られたという生成りの”アサ”。

大昔の手織のカヤ織りというのは、”蚊帳”ではなく、

植物の”カヤ”ではないのかな、と思うに至る。


江戸期の蚊帳と、

比較的新しい明治から昭和に掛けての蚊帳は、

織りや繊維の質が随分違っているように思う。



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これらの過去のアイテムは、
江戸期から明治・大正までのかや織りの生地で仕立てた小物入れ。
反物になった状態で骨董屋さんの棚に置かれてあった。
聞けば、江戸期のものだという。

”かや織り”と、”蚊帳織り”。

なんとなく同じものと思っていたけど、
江戸期のものという”かや生地”は、
いわゆる今でも”蚊帳生地として織られているものとは、
ちょっと違うものなのかもしれない。

古来から日本で”アサ”というのは
様々な草木から採取した繊維の総称をいうので、
もしかしたら、
大昔にはカヤを採取して繊維を採って、
績んだ糸で織っていたということではないのだろうか。。。

今でこそ、織り素材は豊富に手に入るけど、
江戸時代などは地方によっては資材に困窮していたところもある。
武士や裕福な商家や庄屋では上布の蚊帳を使うだろうけど、
衣服用の糸を自家栽培していたような農家はどうだったろうか。
上布などの着物に使う苧麻(カラムシ)を、
蚊帳のような日用の道具に使うだろうか、と思った。

原っぱや河原に無数に生えているススキや、
屋根材として使用した後の茅を、
繊維をなめして蚊帳として織っていたのじゃないだろうか、と推測。。。

素材や道具さえあれば、手間暇惜しまない日本人。
蚊帳の体裁を整えられるものなら
それくらいは簡単だったのではないだろうか。
繊維を採れるものなら何でも試していたのなら、
きっとあの長い長い茎をもつ、ススキや茅や葦も試したに違いない。。。

*かやは樹木のカヤではなく、イネ科の植物の”萱”もしくは”茅”。
映画「バンビ」に登場する、
ススキにぶら下がった小さなねずみの名前は”カヤねずみ”。(体長5センチ強!)


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この反物の”アサ”は比較的新しいもの。
それでも昭和初期頃のものと思われる。
使わずに保存されていたデッドストックの蚊帳生地。

最初はハリもあるし、粗目の織りなのでごわごわ感もある。
でも、使い古された江戸期のかや生地は、
ふんわりとガーゼのような柔らかさ。

袋ものにして大事に使い続けたら、
ふんわりとした手触りになってくるのかも。。。。

(画像の中で)下に置かれた生成の上布は江戸期の紋付の夏の着物。

生成の地に、家紋だけを染めている。

紋様の丸い円の枠を藍染めの紺と
家紋の松の紋様を浅葱色、
丸い紋の中の地色は精錬された”真白”、という色合いが絶妙で。。。

現代では夏の麻(上布)の着物に無地の生成なんて殆ど見かけないけれど、
あえて精錬もせず染めもせず、
家紋にさし色を入れるのが洒落てるなあと思う。
(後日、画像をアップしたいと思います)

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(左:生成上布。右:蚊帳生地。)


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そんなかや生地を使ってポーチや小物入れを仕立てたのが、

自分でも結構気に入っている。


プリミティブな風情を残したまま仕上げた袋ものなんて、

作るのはウチくらいなんじゃないかと。。。


おお麻や南部麻、昔の苧麻なども、

そんなプリミティブな風情のものを作りたい。


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by nazunanet | 2018-02-13 21:03 | 布のこと | Comments(0)
袋もの材料にしようと思って仕入れた着物や羽織や半纏など、

解いてしまえるものと、長いこと解けないままのものがある。

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東北の太い麻糸で織られた野良着や半纏など、
穴が開いていようが、痛んでいようが、
これを解くのは許されないんじゃないか、という気持ちになってくる。


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東北のおお麻の野良着。

穴の開いた風情まで、存在感が光っている。

手縫いのザクザクした縫い目にも、

洗いを重ねてアタリの出た藍染の色の妙が出ていて、

神々しいものにすら感じてしまう。
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by nazunanet | 2018-02-13 20:31 | 布のこと | Comments(0)
幕末武士の羽織。

やっと画像をアップしました。。。



何度も丸洗いを重ね、だんだんと本来の色が現れてきて。。

あの何色とも分からない色、

柿渋染めなんだか、深緑色なんだか。。。

というのが全て汚れや泥だった、という。。。

元の色は、なんと鮮やかな花田色。

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(洗いを重ねて、少々色落ちさせてしまったので浅葱色か。。。)

見違えるような爽やかな色を取り戻した羽織、

木綿だと思っていたけど、30倍スコープで覗いたら、
苧麻の緯糸と木綿の縦糸の交織りと分かった、というのが前回のこと。

骨董屋さんが「下級武士の羽織」と言ったわけは。。。
鮮やかな花田色に、こっくりした褐色の羽織紐。
この爽やかな色合わせの品の良さ。
それと、羽織の袖の長さがよく見かけていた平民の羽織と違って、
少し長めのようにも感じる。
ふわっと、たっぷり生地を使って仕立てられた感があり、
どこか若侍が着ていたもののような風情を醸し出しているような。。。(想像)

そして上級武士なら羽織に家紋は必定だろうし、
素材も単衣なら上布や葛布で仕立てるのでは、とも思う。
(葛布は和紙のように折り目がキッチリ出るので、お武家好みとのこと)

それにしても、幕末の武士の羽織。。。
激動の時代を歩んできたであろう藍染の羽織。
元の色が分からないほど泥だらけになった羽織は、何を見て来たのだろうか。。。

明治維新後は、失職した武士たちの怒濤の幕開けとなったろう。
布一枚、着物一枚に歴史を感じ、
ご先祖ルーツにも想いを馳せる。。。 

去年、鎧姿の戦国武将のご先祖さまの夢を見た。
黒髪ロン毛の額に、きりりと巻いた白い帯。
軍配か、白い房のようなものを手に、戦の野営幕の中で座っている姿。

戦国時代の山城の城主。
織田信長側だったのを本能寺の変で明智光秀に率いられ、
秀吉に破れた後、
流転の中でも京都で武士として、脈々と生きたご先祖方の逞しさ。

明治維新後は世の流れで武士から一転、裸一貫から商人となり、
その跡を継いで明治から昭和中頃まで曾曾祖父から祖父らが、
大阪でメリヤス貿易&メリヤス工場を経営して大奮闘。

大阪の西区の靫公園はご先祖が設立した会社の跡地が
後にそのまま公園になったと聞いた。。。
昭和になって土地を軍の用地として接収されたようだけど、
かつて会社と工場があった敷地にはトロッコが走っていたのだそうで。。。
糸の中国などとの対外貿易の取引価格は曾祖父が頷かないと
取引が始まらなかったというのを聞いたりも。。。

布や着物に携ろうなどと考えたことも無かったけれど、
小さい頃から布や着物に触れてきたのが、
今の薺nazunaに繋がっているのかな、と思う。。。
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by nazunanet | 2018-02-13 20:26 | 布のこと | Comments(0)

冬の「麻の重ね」

藍の麻と同じくらいに、

生成の麻、苧麻、大麻布も好き。

薺nazunaでは、冬でも夏でも季節に関係なく、

麻や苧麻や大麻布のバッグや袋ものを制作。。。



麻には麻を重ねる心地よさを、

袋物でも実践中。

麻に木綿を合わせるよりも、

麻を重ねた方がシルエットが美しく出る。

生地の張り感や折りのシャープさんが、

麻と木綿では糸の質が違うからなのだろうと思う。


「麻の重ね」をちくちく制作中。。。






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by nazunanet | 2018-02-08 01:44 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

幕末武士の羽織 その2

深緑と黄土色が混ざったような何色とも分からなかった羽織が、

何度も何度も洗いを重ねて汚れと泥が取れ、

鮮やかな縹色の藍色に蘇った。

汚れを落とそうと、多少、洗いすぎた感もあるけれど。。。

乾かしたあとアイロンを掛けていたら、

「これは木綿じゃない」

ということに気づいた。

木綿はトロッとしてくるけど、パリッとした手触りがある。。。

30倍のルーペで覗くと、

経糸が木綿、緯糸は苧麻のようだ。

最初、葛の緯糸かとも思ったけれど、

布の耳が葛布の交織とは明らかに違うので、

これは綿と苧麻の交織りのもの。


汚れていたときは、「なぜ、これが”武士の羽織”というんだろう」と。

「商人や農民のものではないのは何故か」と思ったけど、

乾かして、アイロンを掛けて、外してあった羽織紐を結んだら、

これはいかにも武士のもの、としか言いようのない風情。

高価な作りでも家紋もないので、下級武士のものだろうけど、

縹色、もしくは浅葱色が本当に爽やかで。

襟幅が広いことや、袖のたっぷり感、

そんな羽織の姿カタチ侍のものだということが明白に感じる。。。

汚れが取れないときは、半ば捨て鉢になっていたけど、

処分しないで良かった。

こんなことってあるんだなあ。。。

宮崎駿の「千と千尋の神隠し」に出てくる、

湯屋で綺麗になった川の神様、という感じ。(笑)


(今度画像をアップします。

あ、ビフォーの画像は残していなかった。。。)





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by nazunanet | 2018-02-06 13:01 | 布のこと | Comments(0)

幕末武士の木綿の羽織

01. 師走(THU) くもりのち雨


ずいぶん前に手に入れた木綿の羽織りがある。

幕末の武士が着ていたものだ、と言われて物珍しくて購入したものの、

家に帰ってよくよく見たら、かなり色が変色していて状態が悪い。

「しまったなあー」

仕入れに失敗した、と思って、袋に入れて収納棚に置いておいた。

あとで洗いに掛けよう、と思いながらすっかり忘れてしまっていた。


今年になって、棚の整理をしていたら、

どこかで見覚えのある袋に入ったままの古い羽織。

出してみると、何色に染めたものなのか、

さっぱり見当がつかない色合いの木綿の羽織。


ちょっと洗ってみよう、と、

ぬるま湯にセスキ粉末を溶かしたものに浸け置き、

その後、純石鹸と酵素漂白剤を溶かしたもので丸洗い。

念入りに念入りに。

洗えば洗うほどに、藍の鮮やかな色が顔を出した。

 

あれま、これは藍染めだったか。。。

 

最初はお年寄りの下級武士が着ていたのかな、というような暗い地味な色だったのに、

これでもかというほど念入りに洗ってみたら、

鮮やかな花田色の藍色が現れた。

若いお侍さんが武道に励む姿をイメージしてしまうほどに、鮮やかな青。。。

でも家紋がないので本当に武士の羽織かどうかは分からないけど、

もう捨ててしまおうかと思ったほどだったので、

見違えるようになって良かった。。。

 

勿論、経年の木綿なので、色褪せも穴開きもあるけれど、

風情のある木綿の羽織に生まれ変わって本当に嬉しい。。。


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by nazunanet | 2018-02-03 22:20 | 布のこと | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


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