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袋ものというのは、使うためにあるものなんだけど、

時に、希少な布を手にしていると、

袋ものに仕立てたいけれど、

あまりに繊細で、

あまりに凝った織りや染めの布だと、

ただただ、眺めていたくなり、

日用に使うものにどうしてできようかと思ってしまうことも。


けれど、

やはり布は縫い合わせて、布と布を重ねると、

より美しさが現れてくるように思うので、

やはり”袋もの”というカタチをした、

”布を愛でるもの”を作りたいなと思う。。。


それなら何も袋ものじゃなくても、と思うかもしれないけれど、

たとえば、留め具をつけた小物入れの仕上がったときの形や、

巾着の、糸で編み込んで作ったループに、

組紐や革紐を通して、緒締玉で引き絞ったときの形、

そういったものの中にある美しさが好きで、

やはり”袋もの”でなくては、と思ってしまう。


素材を少しずつ時間を掛けて集めて、

それらが合わさって、

出来上がるときを待っている感じ。。。

そうして、それを気に入った”お使い手”が現れたときに、

全てが完成するのかも。。。

今年も一つ一つそんな風に仕上げていこうと思う。





by nazunanet | 2020-03-07 22:26 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

アイテム制作の大詰めで、

かぶせの部分の布に傷みを発見して、お蔵入りした蛇腹式小物入れ。


お蔵入りの網代網尽くしの小物入れ(HPのニッキから)_d0221430_17020567.jpg


目立たない傷みだけど、使っているうちにすぐに破れてしまったら大変。。。

なので、これはお蔵入り。

 

この網代文様の染めや織り布がどうも大好きで、

よく登場させてしまう。

表も内布も網代編み文様なので、留め具も網代文様を彫ました。

 

花柄とか可愛らしい柄よりか、こうした江戸っぽい文様がなんだか好きで。

男っぽいといったら男っぽい。

なので、男性向きともいえるけど、女性がこうした渋めの小物をサっと手にしていると、

『粋な姐さん』的な風情が醸し出されて素敵だなと思うワケで。。。


お蔵入りの網代網尽くしの小物入れ(HPのニッキから)_d0221430_17021566.jpg

渋めの見た目に、裏地は華やかで艶やかなのが江戸っぽい。。。

そういう時に持ちたいのが、薺nazunaの小物入れだなあと思って、ひたすら作っている。


お蔵入りの網代網尽くしの小物入れ(HPのニッキから)_d0221430_17022695.jpg

木綿の中形の型染め。

なんてことのない襦袢や日常着にも、昔の人の手仕事は繊細で手抜きなど一切なし。

せっかく作ったのにお蔵入りは忍びないので、ニッキの上でお披露目です。。。


by nazunanet | 2020-02-13 17:14 | 小物入れ | Comments(0)
古布の麻と藍木綿や着物の裏や長襦袢に使われていた染めの布。

襦袢の染めは、たおやかな女ものよりも、

いなせな男ものが格好良いなと思う。

着物も、縞や格子や伝統柄の染めなどの、いわゆる男着物が好みな薺nazuna。

布好きが始まった頃は、絹の華やかなアンティークはぎれを集めていたというのに。

目黒の池田さんに通って、

モダンでレトロな昔キモノのハギレを買い求めていた頃は、

藍木綿は殆ど眼中に無かったと言ってもいい。。。

それが、ある古民家の骨董屋さんで一枚の藍染め木綿に出会ってからというもの、

昔の木綿の布、麻の布、藍染め、絣、縞、格子にどんどんはまっていって。。。

今は華やかな絹モノは、蚊帳の外に置かれてしまっているのかも。。。

でも、絹布だって、

素敵なもの、格好いいものを見つけたら、やっぱり集めてしまう。

天然の紅花染めや紫根染めの絹布の美しさや、

華やかな男襦袢の絹地の色っぽさなど。。。



もう今ではなかなか容易に見つけられなくなってきたから、

古いものでなくても、と思うこともあるけれど、

色や柄、そして織りの良さを思うと、やっぱり古布を探してしまう。

でも、古布も未使用のものから、何度も水をくぐったものまで様々。

袋ものに使うとき、木綿なら木綿、麻なら麻、といった感じで、

布を二重に重ねて縫っている。

無地の麻の裏に、鮮やかな色や柄の麻を重ねたり。


以前は、通常使われる化繊の芯地をアイロン接着していたけれど、

古くなって修繕したりした袋ものの擦り切れが、

案外、裏打ちした化繊の芯地の硬さと

古布の柔らかさが重なって痛みが早まったりしているような気がして。。。

柔らかい綿素材に、化繊の繊維の布は硬くてこすれると痛いだろうな、と思った。

アイロンで接着するから、接着剤がついてるので、

それを修繕するときにはがすと、古布の絹などは破れてしまう。

繕いできるように、作らないといけないとも思ったのも理由の一つ。。。

ふんわり心地よくて選んだ布を、

やっぱり出来上がったときも、ふんわり感を感じてほしいと思うから。



完成まで、もう少し。

出来上がりましたら、おしなものへアップします。









by nazunanet | 2020-02-04 00:57 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)
もうすぐ完成します。

なんとか、今月25日までのiichiのキャンペーン期間中にアップしたいので、

頑張って縫っています。

でも、慌てて作ることはしません。。。

間に合えばいいけど。

とにかく丁寧に仕立てること。これが一番。

by nazunanet | 2019-12-08 02:04 | おしらせ | Comments(0)
明治に織られた柔らかな型染布に出会った。

「もう古くて良いものはなかなか出てこなくなりました」と

お店の方はおっしゃる。

残そうと思わなければ、あっという間に無くなってしまうものだけど、

少しでも、手から手へと繋いでいけるように、

無駄にしないよう、心ある物づくりをしていきたい。。。




機械で紡績した糸と、

ゆっくりと手で紡いだ糸はやっぱりふわふわ感が違う。

機械で紡いだものは、

やっぱり繊維の毛羽が削られたように無くなっていて、

その分、細く均等な糸なんだけど、

布になったときの柔らかさが全然違う。

明治の古い布が新しい布に比べて、

綿花を摘み取ったままのような柔らかさなのは、

それが手で紡いだ糸のみで手織りされたものだからだと思う。

そういう希少な布は日常使いの袋ものには向かないけれど、

でも、こうした布はなかなか出会える機会がないので、

手に取って楽しんで貰いたいと思う。。。

布の感触や染め色で目も楽しめて、

心和むものが出来たら、と思います。



by nazunanet | 2019-11-19 01:51 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

江戸葛布の重ね

江戸幕末の武士が着用していた裃(かみしも)の布を

小物入れに仕立てました。

江戸葛布の重ね_d0221430_15052586.jpg

江戸時代、武士に好まれていたという葛布。

和紙のような質感は、折り目正しい裃の装束にまさにぴったり。

明治になり、途絶えてしまった葛布の織り。

繊細な糸を極細番手の布に織る技はもう不可能なのかも。。。

均一な織り、そして「江戸小紋」と呼ばれる極細の縞の型染。


江戸葛布の重ね_d0221430_15082716.jpg


光沢ある葛布は、薺nazunaを始めてから一度だけ出会った珍しい布。

過去にわずかに一点だけ小物入れを制作したきり。

その後、もう一枚、別の葛布を手に入れることができたので、

葛布の重ねが実現できました。


江戸葛布の重ね_d0221430_15062074.jpg


江戸葛布の重ね_d0221430_15084630.jpg

経糸は木綿、緯糸を葛糸で織られたもの。

こちらの縞もやはり織り上げた後に、型染で染めたものです。

江戸葛布の重ね_d0221430_15070397.jpg

武士の装束を小物入れに、ということで、

流しの着物の懐に入っていそうな雰囲気に。。。

竹も幕末から明治頃の煤竹を使って、手彫りで留め具にしています。


江戸葛布の重ね_d0221430_15080571.jpg

表のかぶせの前飾りには、出雲の山桜。

40年以上乾燥させたものなので、赤味がかった艶がお使いのうちに

どんどん色艶が増していきます。

江戸葛布の重ね_d0221430_15074356.jpg

緒締玉は、ローマ時代の古代ビーズ、カーネリアン。

麻糸を四つ組にした組紐に通してあります。

大切なものを仕舞うための道具、小物入れ。

バッグやジャケットの懐に、

お好きな香りを包んだ文香や香袋を忍ばせたり、

アクセサリーやお守りを仕舞ったり、

ジュエリーに添えて贈り物にも。。。

さあ、何を仕舞いましょうか。




by nazunanet | 2019-04-18 15:27 | 小物入れ | Comments(0)
布のはぎれが沢山ある。

その多くが、小さな袋物さえ何も作れないような切れ端ばかり。

捨てられてしまうような切れ端を、キルトのピースとして再利用。

ぬいしろをつけて三角形や四角に切ってためておいて、

時間の空いたときにちくちくと縫い合わせていく。

三角形を合わせて四角に、

四角を連ねて大きなピースに。。。

リネンやヘンプ、コットンの生成布のグラデーション、

藍の様々な色のグラデーション、

三角を縫い合わせていると、

ネイティブアメリカンの古いキルトのようなものが出来上がってきた。

あり合わせのハギレや切れはしで作るからこそ、

作りたいと思えるキルト。

わざわざデザイン画を描いて布を選んでは作りたいとは思わない。

韓国の昔のポシャギも、アメリカの古いキルトも、

日本の襤褸も、余り布を使ったものだから。



小さなピースを縫い合わせる作業が延々と続くんだけど、

妙な心地良さがあるのがキルトの面白いところ。。。

カンタ刺繍で制作途中のキルトと同様に、

出来上がりが楽しみだけど、いつ出来上がるのか見当もつかない。。。

それもまた面白い。

by nazunanet | 2019-03-23 23:05 | 布のこと | Comments(2)

小物入れとバッグ

薺nazunaの手縫い服。

新しい挑戦に取り掛かって、

少しずつ完成してきたので、

バッグや小物入れなどの布小物の制作も平行して進めることに。



色んな新しい布に触れて、

質の良い古布にも触れて、

手になじむ、日々の暮らしにとけこむ布の道具の制作を。

木彫りの留め具を作ることから始まった布手仕事の薺nazuna。

手彫りした未塗装の木肌や、

質の良い布とのコンビネーションを味わってもらえるようなアイテムを、

と思っています。

薺(なずな)は、英名でシェパーズパース(羊飼いのバッグ)ともいいます。

野草の薺と羊飼い。。。

そんな屋号を感じられるような、

ブナの林に風が吹き渡っていくような、

心地よさを感じて貰えるような、

アイテムを制作していければ、と思います。



製作真っ最中でしばらく更新が滞っておりました。

またちょこちょことブログとニッキも綴っていきます。

どうぞ宜しくお願いします。
























by nazunanet | 2018-10-27 18:23 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)
先日、久しぶりに小物入れをおしなものにアップしました。

古い時代に手で糸を績み、手織りされた麻の布で仕立てた小物入れ。

麻の重ね 手績みと手織りの麻の手触り_d0221430_21020202.jpg


一見、地味で素朴な布なのに、

同系色の麻のグラデーションに合わせると、

やはり手織りの、極細番手のものから上布のものまでを、

重ねるほどに手に持ったときに、すっと入ってくる感じ。


麻の重ね 手績みと手織りの麻の手触り_d0221430_21022108.jpg


麻の重ね 手績みと手織りの麻の手触り_d0221430_21023710.jpg


久しぶりに心地の良い小物入れを仕立てることが出来て、

嬉しい気持ちになりました。


麻の重ね 手績みと手織りの麻の手触り_d0221430_21025422.jpg

上布という極細の糸で織られた麻の布は、

一重では小物入れとしては薄すぎるので、

表の麻に、また麻を重ねて、二重に三重に、四重に。。。

重ねれば重ねるほど、心地よく感じる。

巾着での麻の重ねは二重のものだったけど、

これは4重になるところもあって、

ふんわりとやわらかなワタのようにも感じるほどに。

着物や衣類での麻の重ねの着心地が小物入れで再現できたんだなあ、と思う。。。



by nazunanet | 2018-08-20 21:13 | 小物入れ | Comments(0)
身につけるもの、の試作に没頭しすぎて、

アイテム制作が遅くなってしまい、ブログもニッキも滞り。。。

一度に一つしかできないところがあるし、

何かに熱中すると没頭しずぎる傾向もある、二重苦、三重苦。(笑)


古布ばかりでなく、新しい布を取り入れて。

新しい布でも、古布のような布質のいいものを探して。。。

ふんわり柔らかな古布は、

どうしてもヘビーユースのカバンや袋物にはむかないところがある。

大事にバッグや引き出しにしまっておいたり、

時々出してきて、そっと開いたりするような、

宝ものを入れるものにぴったりの布は、

小物入れに使ったり。

日常使いの袋ものや鞄には、新しい布の丈夫さを借りて、

アクセントに古布の風情や色や上質さを加えたい。


でも、古布の藍染めだけで作った小物入れや蛇腹財布は、

どんどん味わいが深まってきて、

八年経った蛇腹財布は、今年の春頃から急に掌にぐんと吸い込まれるように、

馴染み始めた。

いい感じに藍の掠れも出始めてきて、革紐をキュッとひっぱる感じも

こなれてきた。

また、蛇腹も小物入れも作っいきたいなあ、と思う。

少しずつですが、新しいアイテムも、

定番のお品も、作っていきます。

完成しましたらHPの「おしなもの」へアップします。









by nazunanet | 2018-05-25 18:11 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


by nazunanet
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