
先日、本屋さんで『台湾小チー(漢字が出ない)』というどんぶりレシピの本を見つけて、
思わず買ってしまった。
台湾のごはんは美味しい。
どこで食べても決してハズレがない。
台湾へ行ったのは大昔。
今みたいな奇麗な台湾じゃない。
どこも雑多で、狭い市場へ行くと人一人やっと通れるほどの路地に人々がごった返していて、
横をすれ違い様におじさんたちが通りの隅に置かれた空き缶目がけて、つばや手鼻を飛ばしてくる!
うわっ、とそういうのを避けながら、狭い路地を人々の波をかき分け歩いていると、
後ろから結構なスピードを出したバイクが走ってくる!
ヒャー!助けてー!
心の中で叫びながら路地の雑踏の闇をひたすら歩いた記憶。。。
信じられないくらいのカオスな街だった。
(ごめんね、ダーティな話をして。)
夜市の賑わい、屋台で毒蛇を漬け込んだ火の出るように強いお酒を勧められて飲んだっけ。。。
風邪気味だった体調も吹き飛んで、元気百倍になった。
小皿や小さなどんぶりものをはしごして週末になると食べ歩いた。
そして記憶に残っているのが、駅前の不思議なものを売る謎の屋台。
タバコ屋の屋台かと思ったら、
緑色のどんぐりに似たものを縦割りにして間に何か挟んでいるものを売っている。
まるでスタッフドオリーブのような感じ。
真ん中に挟まっているのは、まるでサイコロみたいな模様になっている。あれは一体何??
おじさんが店番している小さな屋台に、そのどんぐりのようなのがピラミッド状に奇麗に摘み上がっていて、
主に男の人達が小銭を出して一個、また一個と買っていく。
あまりに不思議なものだったので、「これは何ですか?」と尋ねたものの、
当然お互いに言葉が分からないので、説明してくれたけれど理解できず。。。
一個買ってみようかと思ったけど、ちょっと正体不明で怖くて。(笑)
未だにあの正体が知りたくて仕方が無い。
でも、今の台湾にああいうものを売る屋台が存在しているとは思えないけど、まだあるのかな?
(追記:のちに正体が判明。後述。)
ここ最近、旅番組で観る台湾の観光用映像にはそんな闇は見当たらない。
でも、本当にそんなのが一切合切無くなったんだろうか。
私が行った頃の台湾は、まだ茶芸文化も花開いていなくて、
今では観光名所になっているキューフンの街も夜は真っ暗闇のバラック集落の集まりに過ぎなかったし、
台北の街の市場のある風景なども、まるで戦後を舞台にした映画で見たような闇市のようだった。
そんな台湾の何もかもが新鮮で面白くて、どこへ行っても興味シンシンだった。
どこで出会う人々も皆親切で。
言葉が出来なくても漢字を書けば何とかコミュニケーションをとれたし、
日本人だと分かると、お年寄りの人達がこぞって寄って来て、
「日本語話せるよ」、「日本語書けるよ」って、みんな好意的に接してくれた。
「日本人に色んなことを教わったよ」って。。。
でも、まあ、戦前戦中、戦後のことは色々あるから、反発を持つ人だっているはずだけど、
日本人だって分かると、本当に親切にして頂いた。
今も台湾は大好きな国の一つ。
また行きたい。
あの夜市を、また思う存分楽しみたい!
(追記:緑のどんぐりのようなものは、”びんろう”というものだった!
ヤシの一種の実を噛みタバコのように、ガムのように噛み砕いて吐き捨てるんだとか。
おじさん達がやたらに道でぺっぺっと吐き捨ててたのは、それだった。。。
今はびんろうを妖艶なおねえさんが妖しい感じで販売してるらしい。。。
私が見たときはおじさんが売ってたので、そんなに怪しい感じじゃなかったのになあ。)
で、そんな台湾の食の思い出を我が家でも味わいたくて。
レシピ本を買ったわけで。。。。
どれも美味しそうでたまらん!
まず、頁をめくって目についた「台南名物のえびごはん」。
これを見てしまったから、その本を買ったようなものです。
ちょいアレンジしてピーマンのソテーもつけちゃった。
えびの下には白ごはん。えび汁がご飯にからんで箸が止まらない。
うまい、旨すぎる!!
「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと
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