人気ブログランキング |

<   2020年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

有次で肥後守を購入するとき、

ネットで真鍮製のバターナイフもあることを知った。

でも、金属製や木製のバターナイフは何本か持っていて、

また道具が増えるのもどうかと思って、

そこは少し我慢したのだけど。。。

最近は定期的にパンを焼いているので、

バターナイフは毎日のように使う。

10代のとき、原宿のF.O.B.COOPで購入したものとか、

明治通りのZAKKAで購入した木製のものもあるし、

出雲の鍛冶屋さんの果物ナイフはバターナイフやチーズナイフにぴったりで。。。

最近はジャン・デュボのバターナイフに心惹かれていたけど、

有次の真鍮製のもいいなあ、なんて、

またキッチングッズに心奪われ気味だったけど、

ここは少し冷静になろう。。。


金属製のバターナイフはバターを切りやすいし、

熱伝導の良さもあるから溶けやすいし塗りやすい。。。

でも、なんとなく、パンの表面に金属の刃やヘラが当たるのがどうも抵抗感もある。

使っている木製のバターナイフは刃は勿論ないので、

もったりしていてバターやジャムを塗るとき、パンの表面を押し付けてしまう。

何か良いバターナイフは無いものか。。。

そこで、いつも使っている木の匙を思い出した。

塩やスパイスを少しだけ取るのに便利なように、

茶匙のような趣で自分でこしらえた木匙。。。

山桜の枝を削って作ったまんまの、いびつで素朴としかいいようのない木匙。

でも、長年使っているうちに、なんとも言えない艶も出て、

スパイスや塩をすくうのはこれでないと、と手放せない愛着が湧いてきた。

じゃあ、バターナイフも作ってみよう。

有次の肥後守でバターナイフをつくる_d0221430_18181072.jpg

有次の肥後守で山桜の枝を削って、バターナイフを作ってみた。

有次の肥後守でバターナイフをつくる_d0221430_18402718.jpg


上の小さいのは私用。

下の大きいのはダンナさん用。

3匹のクマのスプーンみたいだなあ。。。


画像では分かりにくいけど、刃部分も薄くエッジが出るように削ったのと、

持ち手の親指がかかる鍔の部分や柄の太さやゆるやかなカーブも、

いびつながら工夫して削ったので、バターを切るのも苦にならない。

とても使い易いバターナイフが出来上がった。

北国の山桜を使ったので、白い木肌のまま未塗装のもの。

そのうちオイル成分がどんどんしみ込んでいって、

艶も味わいも出てくると思う。

手にも、パンにも優しいバターナイフ。

なんだか、作っているときも、

使う時も、心がほっこりしてくる。

暮しの道具を自分で賄う喜び、というのかな。。。



by nazunanet | 2020-08-27 19:01 | 日々のあれこれ | Comments(0)
京都の錦市場の有次。

包丁を有次でいつか購入してみたいと思いながら、

我が家には愛用のものが幾つもあるし、

台所道具は毎日使いこんでいく楽しみというものがあるから、

そうそう何本も包丁を持っていたって仕方がない。。。

それに有次は京都に行かないと購入できないんだし。。。

と思っていたけれど、

電話で通販希望と問い合わせると、無料でカタログを送って頂けるようで。

最近は大きな鋼の包丁がどうも手首に痛くて使い難くて。

切れ味鋭いペティナイフなら、

手に力をこめずとも、スッと気持ち良いほどよく切れるのでは。

ということで、自分なりに道具を新調する大義名分が出来たので、

早速注文することに。

ペティナイフは鋼のものの他に、

”平常一品”や”和心”といった一般家庭向きのものがあるとのこと。

ステンレスで鋼の刃をサンドしてあるので表面が錆びにくいらしい。

いやいや、せっかく有次で包丁をオーダーするのだから、

ここは鋼の”特製”のペティナイフを注文しないことには。。。


我が家にも勿論、ステンレスの包丁はある。

若い頃に二人それぞれが独身時代に揃えた包丁が残っている。

濡れたまま置いても錆びないので便利かもしれないけど、

やっぱり切れ味、使いこまれていく美しさと言えばやっぱり鋼に限る。


鋼は錆びるっていっても、使ったらすぐに洗えば大丈夫。

布で水気をすっかり拭いてしまえば錆びることなんてない。

私はもうクセになっているので面倒でも何でもないけれど、

やはり思い返すと、初めて使い始めた頃は確かに面倒ではあったかもしれない。

木屋で鋼の包丁を購入したとき、

担当の店員さんが洗い方から研ぎに至るまで手入れの仕方を丁寧に教えて頂いた。

それをずっとやり続けてきたので慣れると何ら面倒でも大変でもなく、

自動的な作業になっている感じ。。。

良い道具を使うためなら、やはり手入れは必要不可欠なのだもの。


そんなこんなで、

ペティナイフは鋼に決めたけど、

さあ、あとはサイズ。。。

15cmと12cm。さあ、どっちにするか。

有次ユーザーの方のブログを読んだとき、

ペティナイフは15cmが断然お勧めと書いてあったけど、

それは男性ユーザーのお話し。

私は女性で、おまけに小学生並みに手が小さい。。。

いつも使っている立派な鋼の木屋の包丁がつらいのも、

手が小さい上に最近手の筋力が落ちてきたせいもある。

それならもうペティナイフは12cmで決まりでしょう。。。


送って頂いたカタログには夢のような料理道具、台所道具が勢ぞろい。

どれも見ているだけで胸が高鳴る。

10代の頃からお小遣いやバイト代が入ったら、ティーセットを揃えたり、

ケメックスや手回しコーヒーミルを買ったりと、

洋服や化粧品、アクセサリーよりもキッチングッズに眼がなかった。

高校生の頃に好きだった雑誌は「暮らしの手帖」や「クロワッサン」だった。。。


有次のカタログにあるプロの料理人が使う包丁の写真をワクワクと見ていると、

その中にちょこんと肥後守があった。

「あれ、こういうのもあるんだ・・・」

最近、彫刻刀での木彫をお休みしている。

彫る方の右手は問題ないのだけど、支える方の左手がどうも良くない。

彫る力が内側に向くせいで、手の平や肘を痛めてしまった。

でも、肥後守なら鉛筆を削るようにするので、

削る力が外に逃げていく。

これなら、最初の力を使う荒削りの作業が楽になるかもしれない。

そう思って、肥後守も注文することに。

ファックスで名入れの刻印もオーダーしたら、

あっという間に届けてくださった。

有次のペティナイフと肥後守_d0221430_18170730.jpg


二つの包みを開けるときのワクワク感が半端ない。。。

有次のペティナイフと肥後守_d0221430_18181072.jpg
有次のペティナイフと肥後守。

裏には名前もちゃんと入ってる。


これがやってきてからというもの、毎日のごはん作りがどれほど楽しいことか。

ガーリック、マッシュルーム、プチトマト、

いつもの食材を切るときの気持ち良さといったら!

小気味良いとは、まさにこのこと。


届いたときのペティナイフの刃の輝きはまるで日本刀のように美しくて。

その輝きを曇らせたくないとばかりに、

使い終わったらすぐに石鹸洗剤で包丁を洗う。

洗剤で洗っただけだと刃に食材のアクがついて、ところどころ黒っぽく曇る。

クレンザーをスコッチブライトの不織布タワシにちょっと取って、

包丁の刃に一方向でサッサッと磨く。

肉や野菜を切ったときに付いたアクなどがすっかり取れてピカピカになる。

これをやっておくだけで、新品の時と変わらない輝きのままで使い続けられる。

ちょっと曇ってきたら砥石で研いで、またクレンザーで磨けばピカピカに。

そしてタオルで拭いて、しばらく布に包んで置いておく。

すっかり乾燥してから、包丁専用の引き出しにしまう。



そして有次の肥後守。。。

刃自体、重厚感ある鋼製で、

鞘本体も厚みがあって真鍮独特のとろんとした手触りに、

もうすっかり魅了されてしまった。

糸切りハサミ用の手製の革ケースがぴったりなので、

それを肥後守用にしてワクワクしつつ使っている。



包丁やナイフというのは、男性の嗜好品というけれど、

すっかり私好みの品に、料理も作業も毎日楽しくて仕方がない。。。

良い道具に巡りあう、

そしてそれを使って物をつくる喜び、

しみじみと。。。




by nazunanet | 2020-08-27 18:24 | 日々のあれこれ | Comments(0)

謎の古道具 木製の台

前回書いていたのがこの木製の台。

謎の古道具 木製の台_d0221430_17590615.jpg

全体に飴色になって、表面の艶感が木製じゃないみたいに思えるほど。
謎の古道具 木製の台_d0221430_17591753.jpg
たぶん、大昔のまな板だろうと推測している。

博物館などで江戸時代や明治頃のまな板には、

このような下駄のような足台がついていたのを見たことがある。

路上や浜、港や船上で使われていたものだとしたら納得。

使っているうちに真ん中から割れて、

それを重ねて継ぎ足して、

そして再び気の遠くなるほど使われていたもののよう。

麻布十番の骨董屋さんの漆喰の壁に掛かっていたのを一目惚れ。


自宅で油皿やひょうそく、インク壷などを飾ったりするのに使っていた。

最近は物が増えて手狭になり、文机の下に収納したままに。

木彫のときの作業台にも良さそうで使ってみたけど、

刃物で傷をつけたくないので、どうしようか検討中。。。

それくらいお気に入り。


古いものはいい。

年月が素晴らしい表情を生み出してくれる。

どんなにしても意図して作れない美しさがある。










by nazunanet | 2020-08-26 18:16 | 日々のあれこれ | Comments(0)
テニスもゴルフもやらないのに、

テニス肘とゴルフ肘を同時に発症。。。

長年の手と腕の酷使かなあ。。。

激痛の日々からだいぶん治まってきて、

少しずつ木彫なんかも始めてみた。

少し長く作業を続けると、日常生活が困難になってしまうので

だましだまし、様子を見ながらやっている。

痛くなったらローズマリーとラベンダーのクリームを塗って、

冷やしたり温めたりと世話を焼いているせいか、だんだん良くなってきた。


木彫の作業では、いつも万力などを使わず左手でキープして彫っていたけど、

最近は台を使って支えながらやるようにしている。

台は十数年前に麻布十番にあった骨董屋さんで見つけた古いまな板のようなもの。

かなり分厚い板に下駄のような足がついている。

足は釘を使わずに木組みで本体と繋ぐといった凝った造りのもの。

途中で折れたか割れたかで、切断部分を剥ぎ合わせて繋いだ箇所がある。

古い大きな釘が打ち込まれていて、

切断部分の断面もすっかりなめらかに摩耗するくらいに使い込まれている。

木の肌や摩耗具合から、

家にある他の大正時代や明治時代の書類棚や踏み台よりも、

もっともっと時代が古いようにも感じる。

釘は和釘ではないので、もっと時代は新しいのかとも思うし、

修繕したのが明治以降で本体は江戸期なのか、

などと様々に思案を巡らせている次第。。。

形からして漁師さんが船や岩場や港で使っていたものなのかな、とも思うし、

苧麻や大麻の繊維をなめすのに使われた台なのかも、とも思う。。。

当の骨董屋のご主人も何の用途で作られたものなのか皆目分からないという。

木はまな板でよく使われるイチョウなどよりは、

目が細かく密でかなり堅く、何よりずっしりと重い。。。

樫、かな???

木目すら見えないほど使い込まれて飴色になって、

一種異様な風情を醸し出しているといっていい。。。

手に入れたときは薺nazunaで古道具を始めた頃だったので、

アイテムとして出してもいいかなと思っていたけど、

見れば見るほど到底手放し難く。

そんなわけでしばらくは棚の上でお気に入りの古道具の置台に使っていた。

江戸期の油皿や昔ガラスのランプ、

フェイロニアンキャンドルや香炉などを並べて楽しんでいた。

今年になってからとんと木彫も出来ずにいて、

その台をなとなく眺めるうちに、

「根付職人さんの使っている作業台に似ているなあ」と思った。

でもお気に入りの台なので、万力を装着したりして傷をつけたくはない。

小机に載せたり、または膝に載せたりして使えば、

支えの左手をサポート出来るんじゃないかな、とひらめいた。

ただの腕を載せているだけでも楽になるので、

少しずつやっていけば慣れて使い勝手も良くなりそうだ。。。


かつて漁師さんのまな板だったのかな、と思うのは、

板はオイルで磨きこまれたような艶があって、

木肌の表面には幾つもの無数の刃物傷のようなものがある。

だからといって、汚いようなところが一つもない。

これだけを台に載せたり、壁に掛かっていても良いくらいの、

何か古いものだけが持つ美しさが宿っている感じなのだ。。。

木彫の作業台として、少しの間使わせて貰おうと思っている。

なるだけ傷付けたくないお気に入りの台なので、

治るまでの間。。。


また今度、画像をアップします。










by nazunanet | 2020-08-10 00:49 | 日々のあれこれ | Comments(0)
先日、古い雑誌を整理していたら、

青森・弘前で「弘前イスキア」と「森のイスキア」を開いて活動されていた、

佐藤初音さんの特集が載っていた。

じっくりもう一度読んでいると、幾つもの言葉が胸に入ってくる。

ーーー「食べるということは、食材の命を頂くということ。
    そして、口に入れた瞬間、その命は自分のなかで生きることになる。
    だから強くなれるんじゃないでしょうか」ーーー

魂をこめて祈るように作った料理が、

傷ついた心を抱えてイスキアを訪れた人々の癒しになり、

助けとなってきたこと。。。

ーーー「買ったものでは、ただおなかを満たすだけ。
    愛情をかけてつくったものでこそ心を満たすことが出来る」---

ああ、すごいことだなあ、と思う。。。

食べることは人間のみならず、命あるもの、すべての存在が必要なもの。

宇宙の星々でさえ、

エネルギー交換して”生命”は回り続ける。。。

食べ物はすべて命から出来ている。

それをおろそかにせず大事にすることこそが、

本当に命の源になっていくということ。。。

そして、丁寧に心をこめたもののみが”心”の、”魂”の糧になるということ。。。


かつて佐藤初音さんが人々のために

こしらえたような料理には程遠いかもしれないけれど、

家で日々のごはんを丁寧に作ろうと思う。。。

青菜を茹でるときも、初音さんは鍋に入れっぱなしにしないで、

青菜が鍋の中で”透明になる瞬間”までじっと見ていると言います。

ーーーそれはいままで青菜が大地で生きていたときより、
   もうひと段階鮮やかな緑に変わる瞬間。茎を見ると透き通っています。
   そのときこそ、野菜が私たちの命とひとつになるために
   生まれ変わる瞬間なのだと話します。それを初音さんは、
   「命のうつしかえ」と呼んでいます。---

野菜を茹でるとき、何か他の道具類を洗いながら、とか、

他の料理の準備をしながら、など”ながら作業”でやってしまったりしている私。

この特集を読んだあとで、

野菜を茹でるとき、炒めるとき、食材の様子に注意を払って、

じっと見ながら作り上げた料理をお皿に盛ってテーブルに出したら、

全然味が違うような気がする。。。

そうして一口食べたダンナさんの顔も、美味しい!といった言葉も。

何も言わずに出したのに違っているのは分かるというのも驚きで。。。

ちゃんと注意を向けて、じっと食材の様子を見ながら料理をしていくだけで、

味自体が変わっていくんだな、と。。。


ーーー「食べるということは、食材の命を頂くということ。。。」---


食事を見直すと個人の暮らしも、

もっと広い地域の土地も、

それこそ国も変わっていくんじゃないかと思ったりする。。。

自分や家族の身体に良いものを、と思うと、

素材が育つ土や水、海、空の環境を良いものにしたいと思う。

そういう意識を持つ人が沢山増えれば、

戦争や争いで大地や海や空を汚したいなんて思わないはず。

植物や虫や動物たち、海の生き物たちも大事にするはず。。。


毎年夏が来ると、

大戦時の広島と長崎のことを思う。。。

そんな大惨事があっても尚、

核武装を止められない国々。原発を稼働するのをやめられない国々。

自分が立っている足元の土を毒で汚したり、

自分が登っている木の枝を切ったりするような愚か者の喜劇のようで。。。

そんな喜劇の道化師たちが、

ツワモノのふりして群れを率いようとしているように感じて。。。


右往左往と振り回されず、

群れない人が増えていけば、

まだ光はあるのかも。。。


-------------------------
文章中に引用したのは、
天然生活 2012年9月号の”佐藤初音さん 結びの台所”から。













   



by nazunanet | 2020-08-09 16:59 | 日々のあれこれ | Comments(0)
200年前にヨーロッパで作られ、

アフリカ諸国との交易で使われていた数々のガラスビーズ。

薺nazunaの小物入れや袋もの、

装身具にも使ってきたアンティークのビーズ。

色が褪せていたり、粒も不揃いだったり、

穴の位置も一粒一粒違っているせいで、

連にして繋いだときに、ラインがガタガタしているところもある。

現代に作られているビーズは色も鮮やかでカタチも均一で、

連にしたときのラインも真っすぐ。

でも、やっぱり心惹かれるのは、アンティークの不揃いビーズ。

小さなケシの種ほどのビーズは髪の毛さえも通らないほどの細かさだったり。

そんな小さな小さなビーズは極細のワイヤーだったら通るけど、

でも、ワイヤーの硬さや張り感が、アンティークのビーズに不似合いなことも。

そういうときは、強靭な人工シニュー糸を最も細く裂いて、

一つ一つ通していく。。。

交易ビーズがカラフルなものが多いのは、

今も変わらずアフリカ諸国の人々が多様な色を好んだため。

交易ビーズの色の取り合わせが美しく、また可愛くて。


先日、ビーズコレクターのギリシャ人のバイヤーから、

珍しいオパール色のビーズを送って貰った。

虹色に輝く乳白色のビーズ。

そんなビーズをふんだんに使ったネックレスやブレスレットは、

アフリカの人々の肌の色にどんなに美しく映えただろうか。。。

古いものや古代のものは、少し欠けていたり、歪んでいたとしても、

遠い昔の、歴史へのロマンを感じます。

物の背景にある物語に心惹かれてしまいます。

希少なビーズを組み合わせて、

また何か心躍るものや心和むものが作れたらと思います。






by nazunanet | 2020-08-09 15:40 | 身につけるもの | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


by nazunanet
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31