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そう、こうなったのも、

(以前のニッキにも書いたけど)

子猫時代のにゃんこ先生が仕掛けてくる戦いに、

痛いよ~、降参、降参~とデレデレと接していたからなのだ。(笑)



猫はこうした子猫時代の遊びの中で、

暮す仲間同士の序列を整えているのだ、ということを知ったのは、

にゃんこの私を見る目が、

かつての子猫時代の愛くるしいいまん丸目じゃなくて、

まさに「にゃんこ先生」の鋭いような上から目線になってからだった。


ここまで野生的な猫は初めてだった。

メス猫たちと実家で暮らしていたときに、

そんな序列を決する戦いを仕掛けてくるような猫たちはいなかったし、

他のオス猫たちものんきなものだった。


でも小さいときから「山猫っぽい」と言われていたヤンチャなにゃんこ先生は、

私とダンナさんとにゃんこの3人の中で、

ちゃんと序列を確認して暮らしたいらしく。。。

そんな挑戦が組まれていたとも知らず(笑)、

大事な戦いに自分からワザと負けてしまった私は一番格下になってしまい、

ソファに座る場所も奪われ。。。

それも序列の一つらしく、

私が台所から戻ってくると、ダンナさんとにゃんこが悠々とソファに座っている。

のびのびリラックスのにゃんこ先生は、

私のスぺ―スを譲る素振りも全くない。

ソファは二人で使うものであって、

にゃんこ先生の中では3人のスペースはないらしい。

なんで3人で悠々と座れる余裕があるのに、

私が床に直に座るのはおかしいよ、と

グイグイと横入りして取り戻したけど、

毎日ソファの場所取り、寝る場所の取り合いの戦いはあった。(笑)


にゃんこ先生は初めて哺乳瓶から育てた猫だったからなのか、

これまで物心ついた時から猫と暮し、

様々な猫たちと出会ってきた私は、

猫との距離感をクールに保ってきたつもりだったけど、

にゃんこ先生はそんな思い入れもあって、

まるで自分の子供のように密に接していたのもあった。

そういう溺愛が自らを猫下僕にしてしまったのかもしれないなあ。。。(笑)



ずいぶん大人になってからのにゃんこ先生は、

野性味も影を潜めて穏やかになって、

物腰もすべて柔らかに、優しくなっていくんだけど、

子猫から思春期、青年期、壮年期、

そう、10歳になるまでは相当に激しかった。。。

あのまま保護しないまま野良猫ちゃんだったとしたら、

この地域の立派なボス猫になっていたのかな。

いやいや、体は大きくても心は臆病で優しい猫だったので、

飼い猫になってよかった。。。


くれぐれも、

猫のしもべにならないように。

子猫時代のケンカ遊びにはたかが遊びと油断召されぬように、

ご注意のほど。。。

可愛いからといってワザと負けてはいけません。

にゃんこの序列を決める戦いに、再挑戦という言葉はないみたいです。(笑)

飼い猫、子猫といえども野生です。

本気で噛んでくるちっちゃい猫に、

決して弱みを見せてはいけません。(笑)

本気で返してあげましょう。

他に兄弟&姉妹猫がいない場合は、

痛みを覚えないと噛みレベルも分からないし、

猫の親のつもりで噛んでやりましたよ、ええ。(笑)

一度でも負けたら、猫のしもべは避けられないですから。。。



(あんなに甘えていたダンナさんにも、生涯に渡って

時々序列を決する戦いを挑んでたっけ。

あれ?にゃんこは再戦してるのに、私はダメなんておかしい。。。)


猫エピソード、続きます。。。



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by nazunanet | 2017-06-28 14:12 | | Comments(0)
なぜ、猫は人が寝ているときに  

特に、寒い冬は乗ってくる。。。

そうね、見知らぬ家の人間の布団に入ってくる猫もいるね。

勝手に腕枕や枕も共有しちゃうし。。。(嬉)
(2017年 06月14日のブログ「猫と出会う 」参照のこと)

にゃんこ先生がまだ小さめの時はなど横向きに寝ていると、

ちょうど腰の上に乗って寝るので寝返りも身動きもできない。

あとは太ももに頭を載せて寝たり。

太ももやお腹や腰に乗ってる分には、まだいい。

寝返りは打てなくても、足は動かせる。

でも、足首とか足先に頭を載せて寝てるときは参った。

もう全く動けなくなるから不眠続きの毎日に。

ダンナさんはそういう時は猫に全く譲ることがない。

好きなように寝返りして動いて眠る。


ある朝、あまりの息苦しさに目を覚ますと、

私の喉の上ににゃんこ先生が、

ダランと襟巻キツネのようにのびのびになって熟睡していたことがあった。

重いし苦しいし、しかも暑い。

寝起きなのでどけようにも身動きが出来ない。

「た、たすけてー」と助けを求めるもダンナさんは目を覚まさず。。。


そういうことがよくあった。

あるときなど、ふと目が覚めたとき、

まだぼんやりとしていて目を閉じたままだった。

横向きになろうとしたら、何故か頭を全く動かすことが出来なくて、

どうしたんだろうともがいていたら、

何かがガッツリと頭を押さえつけてるようなのだ。

隣で寝ているダンナさんが「くっくっ」と笑っている。

ハッと完全に覚醒して目を開けてみると、

にゃんこ先生が私の額の上に座っているようなのだ。

足をキチンと揃えたお狐さま座りで、おでこの上に佇んでいる。

顔の上に四足の圧が掛かって痛いし重いし、

尻尾で顔や頭をペシペシもするし、お尻を顔に押し付けられてるので、

不快なことこの上ない。

にゃんこ先生は明け方にご飯を貰おうと思って私を起こそうとするんだけど、

起きないものだから、この暴挙に出たらしい。



我が家は定時に始まって定時に終わる仕事ではないので、

夜中や明け方に寝るのはザラだし、そういう不規則な睡眠時間でもあるので、

猫にとっても毎日のリズムが邪魔されるのは困っていたのかもしれない。(笑)

どんなに寝るのが3時、4時だとしても、

5時には起こされる。

ダンナさんは前にも述べたように、

にゃんこの下僕にならない術を身に着けているので、

当然、私が毎回起こされる。

もう絶対起きないぞ、と強く心に決めて寝込んでいても、

また顔の上に乗って来たり、顔を手でぐいぐい揺さぶったり、

それでも起きないと、手からちょっと爪を出してみたり、

額の髪の生え際の毛を一本一本毟り取る暴挙にまで。(笑)

毎朝、髪の毛を引っこ抜かれたら、とんでもないことになる。

それで明け方にご飯を上げたり、猫トイレの後始末も。

一回使用する度に片付けてというにゃんこ先生は綺麗好き。。。(苦笑)

明け方の戦いはほぼ毎日。

布団にもぐって顔と頭を隠してにゃんこ先生の攻撃に防衛していたら、

ある時、テレビの上から(およそ1メートル?)、

熟睡している私のお腹の上にドーンとダイブ!

7キロ超の巨猫の小さな四足がお腹の上に。

その小さな面積にかかる重量の圧力たるや!(分かる人は計算してください。)

完全になめられている。。。


続きます。。。


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by nazunanet | 2017-06-28 14:11 | | Comments(0)
ミュージアムで見たアンティークのカンタの地刺しは、

生地の織り糸と同じくらいの細い糸だった。


それを思い出しながら、

刺し子糸の柔らかな細い糸を一本取りで地刺しする。


刺繍よりも、地刺しが好きだ。

庄内刺しや男刺しの地刺しも、

畝(うね)の紋様が、勇壮に波打って美しい。

インドの細かなカンタも畝が出ていたけど、

そこまでの波打つ畝ではなかった。


生地の色と同系色の控えめで繊細な地刺し。

織りなのか刺繍なのか分からないほどの細かさに惹かれもした。


一本取りの細い細い糸。

それでも、織り糸の細さには届かないけど、

初めてのカンタのキルト。

毎日、少しずつ糸を刺す。
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生成の木綿で作るカンタ刺繍のキルト。

どんどん糸を刺していく。

布を糸で覆っていく。

それが無性に楽しくて。。。


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by nazunanet | 2017-06-27 00:27 | 布のこと | Comments(0)
古いものの中で、

よく手入れされて、大事にされてきたものだけが持つ、

経年の美。。。

木の道具、文机や盆、革の靴や鞄、銀食器、銀のカトラリー、

時計、ネックレス、指輪、

愛着のあるものを大事に使うために、

使用後に布で拭き、手で撫でて丁寧に使われてきた古いものだけが持つ、

鈍い輝きながら、奥深いところから光っているもの。。。



古布に魅力を感じるのも、

同じように、大事にされ、愛着のあるものとして、

後世に大切に継がれてきたものだからなのかも。。。


そんな古布の、

藍布の経年による擦れなどによる色掠れは、

デニムで例えるなら、アタリとも呼ばれるもの。


布の角や手がよく触る部分などは、

藍染めの色が落ちて、

布の織りの様子が濃淡でよく分かる。

デニムの縦落ち、というような、

いい感じの色掠れが出てくる。


蛇腹の長財布の試作したものを自分自身で使っている。
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かれこれ、7年近く経つ。

毎日使い、時々小物入れと順繰りに使って7年。。。
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最近、布の角々の擦れが出て、色落ちのアタリが出てきたけれど、

手馴染みが非常に良く、

こなれた感じの使い心地がたまらない。


使っているうちに、布が手に吸い付いていくといったらいいのか。。。

そういうのが、古布の良さでもある。


藍だけでなく、

古布の生成りの木綿や麻も同様に、

使い込まれていくものだけが持つ、

「経年の美」のようなものを纏っている。


布自体が手仕事で丹念に作られたものだからなのか。。。


今は廃業された岡山の恵藤帆布も、

昔ながらの力織機で織られた密な織り目の木綿布は、

使い込まれていく経年の美を携えている。。。


だから、時々、この生成りの木綿帆布を使ってバッグを仕立てる。

白い布の汚れが気になる人には向かないが、

キャンパス生地独特の、使い込まれていく良さが分かる人には

是非愛用して楽しんでもらいたくて。







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by nazunanet | 2017-06-26 19:38 | 布のこと | Comments(0)

心地良い布とは

布にちくちく糸で文様を作っていく。

ひたすら糸で刺していく作業が、

たまらなく楽しい。

決まった図案もなく、糸で作っていく文様が、

どうなっていくのか、出来上がるまで分からない、

それがこんなにも楽しいとは。

手織りの布を使っているので、手にしているだけで、

触れているだけで心地よい。。。


そんな布とはどんな布なのか。

そんな布に出会ったいきさつのことなど。。。


薺nazunaを始める前は、

それほど布や手仕事に興味を持っていたわけではなかった。

でも、実家が呉服屋だったり、

曾祖父から祖父の代まで木綿のメリヤス貿易や

工場を経営していたというのもあったので、

生まれた時から布にずっと自然に触れていたことが大きいのかもしれない。


子供時代を回想すると、木綿の繊維の良い匂いがまず思い出される。

それから呉服の香り、絹の手触り、などなど。。。


当たり前のように身の回りに布があったからなのか、

子供の頃から袋ものや洋服や身の回りのものを、

自分で作るのが大好きだった。


あるとき、和装に合う袋物を作っていたとき、

無性に木彫してボタンを作りたくなり、

作ってみたら非常に面白くて。。。

その桜材の留め具にあう布を探していた。



生地屋さんでリネン、コットン、シルクをくまなく見て回って、

着物の反物の中から探したり、

アンティークの着物を探したり。。。

ふと骨董店で手にした古い藍染の木綿。

「これは何だろう。。。」

留め具に合わせたら、しっくりくる。

こういう布は普通のところでは手に入らないんだな、と分かり、

それから、色んなところへ探しに行った。



織りが上質で、手触りの良い布を探し集めていたら、

偶然にもそれが昔の日本で織られた古布が殆どだった。



藍染めも、最初から興味があったわけではない。

たまたま布を触って、よくよく見て、

こんな手触り、色の美しいのものを、

今の生地屋さんでは殆ど見たことない、と。

そうしているうちに、どんどん布を好きになって、

布にはまっていってしまったのが経緯。


天然染めの布を手にしていると、

化学合成染めのものは、色がどうのというより、

手触りがごわごわしたように感じてしまうことも。


古布の藍木綿の中でも、

天然藍と化学藍が混ざって染めたものもある。

商品はなるべく天然染めのもので、と思っていたので、

その布で自家用のリラックスパンツを作ってみたら、

もうどんな高機能の生地のパンツよりも心地よいのに驚く。

厚みもあるのに、夏でも涼しくサラサラだし、

秋冬に履いてもぴったりくるくらい、生地にしっかり感がある。


何が違うのかなと比べてみると、

織り糸と織り方が違うのかなとも思う。

現代のものは機械紡績なので、糸も均一で細く、

生地の織りも整っていて申し分ない。

手織りや手紡ぎの糸や布は、

均一でなく、密でなく、少しゆるさもあったり。

糸をルーペで見ると、糸の一本一本が毛羽立っていて、

綿花の繊維が豊富でふんわりしている。

反対に機械紡績だと毛羽がとんで、糸の繊維が痩せてしまうのかも。。。


手紡ぎや手織り独特の、

均一でないゆらぎが心地良さの秘密なのかも。


最近はなかなか良い古布が手に入りにくくなってきたので、

それに匹敵するような、今作られているもので、

心地良い布を探してもいる。。。




古布は限りあるものなので、

数をどんどん作ろうとは思っていません。

大事に丁寧に仕立てようと思っています。

また、手にしたときに、心和むような、

ちょっと嬉しくなるようなものを作れればいいなと思っています。



新しいアイテムの完成まで、

しばらくお待ちください。。。










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by nazunanet | 2017-06-23 12:35 | 布のこと | Comments(0)
公園で保護したときは手のひらサイズの目ヤニ猫だった。

ずっと鳴いて母猫を呼んで、一日中鳴きっぱなし。。。
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すくすく育って、元気な子猫に成長。。。


そして、立派な成猫となったにゃんこ先生のお姿。

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この頃、7キロから8キロという巨猫さんだった。

小さいときは訪問客らから「可愛い、可愛い」と言われていたのに、

成長してからは、「でかい」としか言われなくなって、

心は万年子猫のノミの心臓の大人しい猫なのに、

「山猫じゃないの?」「いくらなんでもでかすぎるよね」「犬くらいある」

などといじられ。。。

確かに脂肪もついていたけど、全体に筋肉質の猫だった。

上腕筋とかも山猫のように隆々としていて、

棚の上に飛び上がるときなど、結構な迫力だった。



実家で一緒に暮した猫たちや、

一人暮らしで出会った数々の猫たち、

そしてにゃんこ先生。。。

出会った猫と接したあれこれを振り返ると、

猫の数だけ個性があって、本当に面白い。



保護してミルクを与えて育てて、

ずっと暮らした猫は、にゃんこ先生が初めてだったけど、

ホントにおもしろく、賢い猫だった。

まさに、にゃんこ先生。


猫エピソードは続きます。。。






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by nazunanet | 2017-06-22 15:05 | | Comments(0)
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「可愛いね、可愛いね」というと、

必ずコロンと転がって、このポーズ。

飼い主も、別宅飼い主らも、地域のみんなも大事にしていた猫だった。
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庭で自由にお散歩していたね。。。


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by nazunanet | 2017-06-22 14:41 | | Comments(0)

梅雨と大嵐

21日水曜日は、物凄い大嵐だった。

お昼前、本当に警報通りの大雨&暴風雨になるのかしら、

と思っていたけど。。。

凄まじい風と雨に、窓ガラスが割れてしまうんじゃないかと思うくらい。

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雨の季節は苦手だけど、

こんな色を見せてくれる花が咲くのだから、

少しの間、ちょっと我慢。。。




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by nazunanet | 2017-06-22 01:27 | 日々のあれこれ | Comments(0)

カンタの刺繍をもっと知りたい、と思ってネットで検索してみたら、

なぜか全く違うものがカンタと称してたくさん出回っている。。。


あんなにまっすぐ、ザクザク太い糸で縫ったものは、

カンタ刺繍じゃないのになあ。。。

ラリーキルトというものだそうだけど、

それは、カンタ刺繍とは別のものだと思う。


本物が見たい方は、

自由が丘の岩立フォークテキスタイルミュージアムへ。

ぜひ、ぜひ。

http://iwatate-hiroko.com/current_exhibition/current_exhibition.html



カンタの白刺繍で使う糸は、

望月さんがワークショップの時に、

艶のない刺繍糸を使っているとおっしゃっていた。

あとは、意外にもガス糸もいいんだそう。

確かに、

使い古したシーツで試したカンタ刺繍、

ありものの刺繍糸でやっていたら、

ギラギラしたグリッター感が、

やはりカンタには似合わないような気もする。

不本意ではあっても、

とにかく完成させることに専念。

何度も何度も作るうちにわかってくることがあるから。




インドの手紡ぎ手織りの木綿布=カディ。

バッグの内布にと手に入れたけど、

どうしても織りムラが目立つので自家用の何かに転用することに。

薄手のリネンガーゼのはぎれがあったので、

それを重ねてカンタの白刺繍同時にすることに。

白い糸で生成りの布に刺していく白のカンタ刺繍。

真ん中に円を描いて、

太陽や蓮を表すモチーフを糸で刺繍するのが伝統らしい。

モチーフの図案はなしで、刺繍枠も使わないという。

でも、やっているうちに糸をしごいたつもりでも、

少しずつ布が引っ張られてしまう。

でも、とにかく糸を刺していく。

どんどん思わぬ文様が生まれていくのが楽しくて。







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by nazunanet | 2017-06-21 15:27 | 布のこと | Comments(0)
白い猫は変わらず毎日遊びにやってきて、

仕事で遅くなったときなど、道の途中まで迎えにでてくれる。

家の周りはお屋敷と大家さんの家と数軒の家、

あとは畑と空き地と田んぼと高速道路が通っているくらい。

駅からも、ずっと人気のない道を長いこと歩くので、

夜が遅いと人通りも殆どないのが怖くて、

よく歌いながら帰っていたものだった。

そういうのだったから、

遅くに私が帰ってくるのを、道の植え込みや畑の中で遊んで待っていて、

わたしを見つけるとぴょんと道に飛び出して、

一緒に家路を歩いてくれる白い猫は頼もしくて。。。(笑)


ある日曜日、窓を開け放していたら、れいによって白い猫がやってきた。

その日は白い猫の後ろに黒白のハチ割れ猫がくっついている。

黒白のハチ割れ猫は鼻の下にチョビ髭のような黒い斑点が愛敬あるオス猫。

近所の人は「ヒゲちゃん」と呼んで可愛がっていた。

白い猫はヒゲ猫を私に紹介するようにして、

「ちょっとこいつに飯でも食わせてやってくれ」と言わんばかり。

キャットフードをお皿に出してやると、

キョロキョロおどおどしながら、ヒゲ猫は部屋に入ってきて、

がつがつと食べ始めた。

それを見届けると白い猫はふらりと出ていった。

食べ終わったヒゲ猫は、家の中をクンクンキョロキョロと散策して、

しばらくくつろいだ後、出て行った。


次の日、ヒゲ猫がまたやってきた。

白い猫は一緒じゃなくて彼一匹だけ。

次の日も次の日も、毎日ヒゲ猫はうちにやってくるようになった。

白い猫が面倒見てやってくれ、と言っていた(?)猫なので、

無下にするわけにもいかず、

白い猫のためのカリカリを毎日食べさせていた。


そんなある日、またもヒゲ猫がご飯を部屋で食べていると、

久しぶりに白い猫が縁側の窓からぴょんと入ってきた。

そして部屋の奥でご飯を食べているヒゲ猫を見つけると、

「あ、そうか。お邪魔したな」といわんばかりに、

バツの悪そうな顔して出て行ってしまったのだ。

「ちょっと、ちょっと待って~」と追いかけたけど、

白い猫はどこかへ行ってしまって見つからない。


白い猫にしてみたら、ヒゲ猫にいつもの居場所を横取りされたけど、

仲の良い友達猫なのでそこは譲るよ、とでも言った感じの。。。

その後ヒゲ猫は当然のように毎日やってくるし、

近所の「にゃじら」と呼ばれているでかいボス猫まで

毎日ご飯を催促にくるようになった。

しかも「にゃじら」はご飯を食べ終わったあと、

玄関先に「落としもの」をしていくという失礼な猫だった。

そんな必ずしもハッピーではない猫ライフが続いている中、

白い猫は私のところにしばらく来なくなってしまった。


そうして、この猫たちとの日々も終わりになろうとしていた。

長く住んで愛着が出て来た郊外での暮らしだったけど、

また都内に引っ越すことになった。

そんなある日、大家さんのところに白い猫の飼い主が来ていて、

猫がいなくなったという。

私のところには来ていないし、彼はどこに行ったんだろうと心配になった。


そんなある日、久しぶりに白い猫がやって来た。

飼い主さんが心配するから長居させたらいけないなあと思いながらも、

また連泊するように通ってくる白い猫。

夜ごはんを食べて満足のていで転がっていた白い猫は、

向かいの家の住人の女性が帰ってきた物音を聞いた途端、

ふら~と起き上がって、すべるようにうちの縁側の窓から出ていき、

何もためらうこともなく、お向かいさんがドアを開けたタイミングで

一緒に部屋に入っていった。

「○○ちゃん、おかえり~」という優しそうなお向かいさんの声。

え??○○ちゃん?

そうかー、元々の飼い主さんの他に、

わたしとお向かいさんと、ほかにも別宅がいっぱいあるのか。。。

飼い猫がいろんな家で色んな名前をもらって、

幾つもの家を使い分けているという話を聞くけど、

自分の身に起こるまで、信じられなかったのは事実。(笑)



それでもまた毎日のように私の家へやってくるようになった。

夜、一緒にご飯を食べて(猫はドライフードのカリカリ)、

寝る時間になったらいっしょに布団に入って、

同じ枕に頭を載せて寝ている白い猫。

スヤスヤ眠る小さな後ろ頭を見ていると、

もうすぐお別れになるのが悲しくて。

一緒に連れていけないけれど、ちゃんとしたおうちがあるのが安心だと

そう思うようにして、会えたときには「もうすぐお別れなんだよ」と

話しかけるようにした。


引っ越し間際から、白い猫はぱたりと来なくなった。

空き地の猫集会の中にも姿がない。

いつも遊びに行っている場所にも見かけなくなってしまった。

きっと、あまりにも出歩いて帰って来ないので、

また家から出して貰えなくなったんだな。


引っ越しの日、最後にサヨナラを言いたかったけど、

会えないまま、小さな庭と小さな家を後にした。

ここに引っ越した日、うちに遊びに来ていた姿が思い出された。

元気で暮せよー。



後年、白い猫に会いに行ってみたけど、

勿論、姿はなく。。。

あんなに沢山いた猫たちの姿も一匹も見当たらなかった。

野良猫たちを取り巻く環境が変わってしまったのかも。



夕方など日が落ちると怖いくらいに辺鄙なところだったけど、

そこでの暮らしは猫たちがいたから毎日楽しくて。


「ここは辺鄙なところだから、何か怖い思いをしたら、

いつでも助けにいくから、何かあったら大声で呼びなさいね」

と言ってくれたお屋敷の人や大家さんや近所の人たち、

そして、毎日一緒に過ごしてくれた白い猫がいてくれたから。

夢のように楽しかった。。。

そうそう、ヒゲ猫やにゃじらをはじめとする猫の集会のメンバーたちも、

忘れちゃいけないね。


白い猫とのつらい別れのあと、

前述した「どこまでもついてくる猫」や、

青山骨董通りの「ブルーノート」の前で何度も出くわす

ロシアンブルーの子猫(この子もずっとついてくる)や、

実家の猫たちとの出会いを経て。。。

にゃんこ先生との運命の出会いが待っている。

そしてにゃんこ先生との猫下僕生活へとまっしぐらに向かうのだった。。。


猫との不思議&おもしろエピソードは続きます。。。











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by nazunanet | 2017-06-21 01:20 | | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


by nazunanet