10代の頃、天沢退二郎の『靴をはいた青空1』を読んで以来、
妙にはまって他の著作も読みたくなったけど、
なかなか見つけられなかった。
当時はネットもないし、アマゾンもないし。
その後、また再び自分の中で天沢退二郎ブームというのがあって、
今度はネットで探し始めたけれど、異様なまでに高額になっていて手も足も出なかった。
それが20年くらい前だったかな。。。
古本街の神田神保町界隈をウロウロしながら、
見つけた!と思ったら8万円の値札に戦慄いた。
しきりに本屋の隅から隅までしつこく探している私に、店主さんが「何探してるの?」というので、
「天沢退二郎です」って言ったら、
「ああ、アマザワね。もしウチにあったら20万円かな」って。
ええーーー。
児童文学と幻想小説の間を行き来するような本よ、20万円って!
その後も根気よくネットで探したり、図書館で見つけたりして、
少しずつ読破。
やっぱりイイ、天沢退二郎。
『靴をはいた青空1』に収録の、『杉の梢に灯りがともるとき』は、
頭の中でめくるめく映像が生み出される。
ミステリアスで幻想的で謎めいたお話し。
読む者一人一人に何かを示唆されているような、心の奥深くにすーーっと入ってくる。。。
この続きが知りたい!と思ったけど、
謎を解きたくて、他の本を読めども読めども謎は深まるばかり。
すっかり天沢ワールドに引き込まれてしまった。
いくつか集めた天沢退二郎の本だったけど、
先日、ダンナさんと一緒に二人の蔵書をかなりの数を古本屋さんに送って処分。。。
ダンナさんの諸星大二郎の蔵書は高値がついたけど、
天沢退二郎本を全然評価してくれなかった。。。
あれれ、、、神田神保町に持っていくんだったかな。残念。。。
でも、本の人気も時の流れで相場は変わるものね。。。
お気に入りの天沢退二郎本は残してあるので、また冬のお楽しみで再読してみよう。