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いまだかつてない手触りの古布の小物入れ

まるでウールのような、

フランネルのような、

ふわふわの手触りの布。

いまだかつてない手触りの古布の小物入れ_d0221430_17562335.jpg


柔らかなのは手紡ぎの糸で織られているからだけど、

それにしても、手紡ぎの木綿はいままでも手にしたことは何度もあったし、

今もインドやアジアでも手紡ぎ手織りのカディが存在しているけれど。

もう、何が違うって、糸のワタの繊維の豊かさ、ふわふわ感が全く別のもの。。。

この手触りのものは、これまでほとんどと言っていいほど滅多に出会えなかった。

内側に使用した布も、

同じく手紡ぎ、手織りの木綿の型染め。

普通は染めたり、ましてやゴム糊などを使うような型染めにすると、

布地は硬くなってしまいがちなのに、

どうして、こんなにふんわりしたまま、

しかもこんなに精緻な染めを実現できるのでしょうか。。。

100年以上昔の日本人の手仕事はすごいとしか言いようがない。

名もなき、糸紡ぎの職人と、織り職人と、染め職人。。。

そこに、型染めの図案家の仕事、それから、緻密な図案を型紙にしていく職人さん。。。

柿渋染で硬く拵えた型紙を図案通りに手製の刃物で切り取っていく仕事もすごい。

このマス目の一辺はほぼ3.5cmほど。


いまだかつてない手触りの古布の小物入れ_d0221430_17563187.jpg
これほど美しい型染め、

しかも、染めやすい絹ではなく、

木綿、ふわふわの木綿にこんなにぴっしりと美しく。。。

すごいなあ、昔の人は。

こういう布を、また大事に使って貰える道具に仕立てることができて、

本当に嬉しいです。

感謝、感謝。

いまだかつてない手触りの古布の小物入れ_d0221430_17562833.jpg

内側の朽葉色の型染め木綿もふわふわのものを探しました。

時代を揃え、質感を揃えるために、

布を探すのは非常に時間が掛かるけれど、

これほど時代のある特別な布に、

真新しい布を合わせることなんてできません。。。

長いこと待って、やっと出会って、

だけど、見ればみるほど、ハサミを入れられなくて、

さらに仕立てるまでに何年も長いこと掛かりました。

でも、出来上がって感無量です。

表の緒締玉はとんぼ玉作家さんにオーダーして作って頂いたオリジナルのもの。

内側の竹の留め爪に通した緒締玉は古代水晶、

ローマ時代の出土品のビーズです。。。


いまだかつてない手触りの古布の小物入れ_d0221430_17563468.jpg



とびきりの布を使った小物入れ、

有難いことに、即日完売となりました。

有難うございます。

一点ものの品と、お使い手の方のご縁をとり結べて、

作り手冥利に尽きます。

感謝、感謝です!!




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by nazunanet | 2022-12-04 18:37 | 薺nazunaの手仕事 | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


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