袋ものというのは、使うためにあるものなんだけど、
時に、希少な布を手にしていると、
袋ものに仕立てたいけれど、
あまりに繊細で、
あまりに凝った織りや染めの布だと、
ただただ、眺めていたくなり、
日用に使うものにどうしてできようかと思ってしまうことも。
けれど、
やはり布は縫い合わせて、布と布を重ねると、
より美しさが現れてくるように思うので、
やはり”袋もの”というカタチをした、
”布を愛でるもの”を作りたいなと思う。。。
それなら何も袋ものじゃなくても、と思うかもしれないけれど、
たとえば、留め具をつけた小物入れの仕上がったときの形や、
巾着の、糸で編み込んで作ったループに、
組紐や革紐を通して、緒締玉で引き絞ったときの形、
そういったものの中にある美しさが好きで、
やはり”袋もの”でなくては、と思ってしまう。
素材を少しずつ時間を掛けて集めて、
それらが合わさって、
出来上がるときを待っている感じ。。。
そうして、それを気に入った”お使い手”が現れたときに、
全てが完成するのかも。。。
今年も一つ一つそんな風に仕上げていこうと思う。