2019年 12月 14日
波うさぎと珊瑚の小物入れ



「波うさぎ」は、古来から日本人に好まれてきた吉祥の紋様です。
「波うさぎ」は、醍醐天皇の時代の演目の能の謡曲「竹生島」から生まれたと
伝えられています。
「緑樹影沈んで魚木に登る気色あり
月海上に浮かんでは兎も波を奔(はし)るか
面白の島の景色や」
~醍醐天皇の臣下が琵琶湖の竹生島へ弁財天を詣でるためにやって来ます。
湖畔で出会った老漁師と若い女が乗る釣り舟に乗せてもらい、
くだんの歌は、その舟から見えた景色を詠んだものです。
若い女は弁財天の化身、老人は龍神の化身という、吉祥尽くしの演目です。~
「波うさぎ」の紋様は、そのめでたさにあやかろうと古来から愛されてきたモチーフです。
「うさぎ」は多産で繁栄を意味して、「波」などの水に関わるモチーフは火伏せの紋様。
内布には、ぴょんぴょん跳ねるウサギに掛けて、
テニスのラケットの模様が並ぶ藍らしい昔木綿を。
仕切りポケットにはなでしこ紋の藍の型染め布、
前ポケットにはおもちゃ尽くしの華やかな絹布を合わせました。
かぶせを開けると、弁天様をイメージして、
珊瑚と珊瑚玉の飾りが眼を喜ばせてくれるように配しました。
令和元年から令和二年へ、
新年のお祝いにふさわしいお品が完成したように思います。
IICHIのショップにもアップしました。
クリスマスキャンペーンのサービスもございます。
お時間ございましたら、是非、お越しくださいませ。
薺 nazuna