水をくぐるほどに、
くったりと馴染んでくるフランスリネンで仕立てた手縫い服。
文字通り、ミシンを一切使わずに手縫いで仕立てたローブコート。
表に縫い目を出さず、内側も肌に縫い代が当たらないように、
折り込んで縫って仕上げています。
襟や前立ての見返しにはリネンガーゼのテープでくるんで。
ラグランスリーブと、脇マチのあるデザインは、
ゆとりがありながらも、布が縦のラインに落ちてくれるので、
すっきりと見え、後ろ姿がエレガントになるように、
センターベントのあるコートのデザインになっています。
ポケットも貼り付けではなく、内側に袋仕立てにしたのも、
リネン服を大人の服にしたかったから。。。
ポケットは共布で袋縫いにしてあります。
丈は115cm丈。
ワンピースやスカートの裾がコートの裾から出ないように、
また長すぎても重くなるので、標準サイズとしては丁度良い長さと思います。。。
センターベントが歩くほどに、動くほどに揺れて、
羽織った姿が恰好良く見えると思うのです。。。
寒い季節には、コートを重ねても。
お出かけは勿論、リビングウェアとしても心地良いです。
長くご愛用して頂けるように、
メンテナンスや修繕も承っています。
最初はおでかけ着にして、長年着込んだあと、
破れや擦り切れが出て来て補修のあとが目立ってきたら部屋着にして、
もっと繕いの跡や当て布が目立ってきたら、部屋着からアトリエコートや
ワークコート、ガーデニングコートなどの作業着にして、
ずっとずっと長くご愛用頂ければ、と思うのです。。。
そんな風に、ずっと愛着の持てる衣服を作ってみたい、
と思って仕立てた手縫い服のシリーズです。
手縫いで金具や合成芯地を使わない、
大量生産が始まる前の、
家内制手工業で仕立屋が手縫いして衣服を作っていた時代の、
そんな物づくりが信条です。。。
大量生産、大量廃棄が当たり前のような時代に、
こんな物づくりがあってもいいかなと思っています。。。
ナチュラルリネン色の「羊飼いのコート」と、
スカイブルーの「アトリエコート」は有り難いことに完売いたしました。
この「ローブコート」が最後の一着となりました。
お気に召しましたら是非。。。
お求めは、薺nazunaのHPにてメールでのやりとりでも、
ハンドメイドサイトのIICHIからもお求めできます。
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追伸・・・・。
少しずつ晩秋の気配ですね。
暖冬の年も多かったせいか、
ワタクシ、数年前に、もう冬のダウンコートをやめてみました。
とはいっても、寒い地方に住んでいればダウンは必需ですので、
私事のつぶやきなんですが。。。
住んでいるところは氷点下になる寒さは殆どないので、
シャワシャワと音を立てるダウンコートがちょっと苦手で、
思い切ってやめてしまいました。
冬はダウンと決めていた頃は、
とにかく下は薄着でも羽織れば暖かいので便利なことは便利だったけれど、
ナイロンやポリエステル系の肌触りが静電気もできるし苦手だったと思うのです。
そんなわけでそれ以来ウールのコートで冬を過ごしているのですが、
なんだか巷にあるコートの丈が中途半端な長さが多くて、
もっとロング丈が欲しいのに、なかなか見かけなくて困っていたりして。
流行りじゃないからなんだろうなあ、と。
思い切って、数年前にウールのコートを自家用で仕立ててみました。
そうしたら、ロング丈でも軽くて暖かで、
自家用手縫い服、冬もやめられそうにありません。。。(笑)
やっぱりコートは流行り廃りがあったとしても、
断然ロングをお勧めしたい、と思います。
女性も男性も、冬は特にロングコートが格好良いです。
何より、冬のロングコートはすっぽりと足元を覆ってくれるので、
軽めのウールのコートでも、暖かい空気の層が生まれるので、
都心などで大雪が降っていなければ、
ダウンコートを着なくても結構暖かくなります。
膝までとか太ももまでのミディアムやショート丈のコートは、
どんなに厚手のウールでも、そしてたとえダウンでも寒いと思うのです。。。
足をすっぽりとせめてふくらはぎまで覆ってくれるのが暖かいと思います。
今年は結構長めのロングコートをちらほら見かけるので、
そんなデザインも増えてきたかなと思います。
冷え性さんは、是非ロングコートを選んでくださいね。