セネガル戦 身体能力を凌駕する平常心(ちょいと長文に。。。)

惜しくもドロー、2-2で終了した試合。

昨夜のセネガル戦は初戦のコロンビア戦よりも可能性を大いに感じた試合だった。

セネガルの俊足マネ選手はリバプールで脅威の選手だけど、

代表ではパス出しの名手フィルミーノ選手はいない。

右サイドのニアン選手は一時期ミランでもプレイしていた選手。

足が早いし豪快だけど、すぐにイライラしてプレイに荒さが目立つ。

なので、私が一番脅威だと思っていたのはディフェンダーのクリバリ選手。

セリエAのナポリで活躍するクリバリさんは197cm、89kgの脅威の体躯の持ち主。

クレバーな守備能力と身体能力はサッカー選手の範疇を超えている。

リアル金剛力士、仁王さまといった感じのど迫力。。。

ユベントスやインテル、ローマなどの上位クラブのアタッカー達を

バッサバッサをさばいていく。

CLに出場した際など、他国リーグのチャンピオンたちですら

クリバリさえいなければ、と苦手意識を持たれていたほどのディフェンダー。

そんななのに、大迫選手が互角に食らい付いていっているのを見て、

クリバリの脅威を長年見続けてきた私も心底驚愕!!

セネガル戦でたとえゴールネットを揺らせなかったとしても、

大迫はやっぱり半端ないって!(笑)


あと、大迫に続いて嬉しい驚きだったのが、

フランス・マルセイユでプレイする酒井宏樹選手がセネガルのサイドを完全攻略。

フランスリーグはアフリカ系の選手が多く在籍しているリーグ。

仏代表自体もアフリカ系移民出身が多いし、

フランスで生まれ育った選手でも、

縁あるアフリカの祖国の代表を選んでいる選手も多い。

そんな中でサイドからの彼らの攻撃のクセを読み切ってプレイした酒井選手は凄い。

マルセイユに移籍する前と後では全くスキルが違っている。

こんなにも、みんな成長していくんだなあ、と感慨深い。


Jリーグを一概にダメとは思わないけれど、

やはり背格好が同じくらいの選手ばかりの中だったり、

試合の中でもスライディングしたり、身体を当てたりというのが非常に少ない。

海外リーグのガチンコ勝負を見たあとで、すぐJリーグを見ると、

「あれ?こんなにぬるかったっけ?。。。。」と愕然としてしまう。

テクニックはあっても、小さい時からずっと先輩後輩が固まってる世界では、

闘志や譲れない部分での強さは出しずらいのかな、と想像してしまう。


でもね、Jリーガーの昌子選手のプレイは非常にイイ!

昌子選手は試合を重ねながらグングンと成長しているのが分かる。

これからも楽しみな選手。是非、海外のクラブで挑戦してスキルを磨いてほしい。


そんな暮しやすいニッポンを離れて、

各国で経験と修行(?)、研鑽を積んでいった日本選手らが躍動している。

中でも柴崎ガク選手のことは先日も書いたけど、

本当にこれほど見違えるのか、と思ってしまうほどに。

鹿島アントラーズ時代に代表でプレイしていたのを見て、

あまりに緩くて何もできずにいるので、

国内で才能をもてはやされても結局は通用しないんだなあ、

とちょいと辛辣に思っていたものだった。

でも、スペインに行って、彼は本当に苦労したのだと思う。

気候風土や外国選手たちとのポジション争い、

試合や練習でのプレイの違い、様々なものが短期間で身についていったのには、

どれほどの努力があったんだろうと驚いてしまうほどの成長ぶり。

元々、厳しい目で見ていた分、余計に感じる柴崎選手の変化に

これから目が離せない。。。


まあ、日本代表選手たちが成長した部分を

真剣勝負の中で見せてくれているけれど、

客観的にデータ分析を見れば、

Hグループ内(他でも。。。)で圧倒的に日本は弱い部類に入る。。。

普通に考えれば、太刀打ちできないような選手の揃ったライバルチーム。

そんな逆境の中でもひるむことなく、

いつも通りのパフォーマンスを発揮できれば、

勝ち星を落とさない試合ができることを証明した日本代表。

サッカーはバレーや野球と一緒で、”チーム戦”のスポーツ。

一人だけ才能が飛びぬけている選手がいたとしても、

他の10人とのバランスを欠いたり、また一人に頼ったりすれば全体が弱くなる。


昨夜の試合は日本の強みのチームの団結力が同点弾に導いた試合だった。

すべてに勝るセネガルだったけど、

大会前から弱小チームと馬鹿にしていた日本に同点に追いつかれて、

勝ち越し点をもぎ取れず、焦ってイライラを募らせたのは、

セネガルの監督や選手たち。

初戦のコロンビアもそうだった。


日本は先制点を取られても監督やサブも含めて選手全員が焦らず、

同点をもぎとり、再び勝ちこされても焦らず、

2度も追いついてみせた。

その間、誰一人やるせない感情をぶちまけることもなく、

サブのベンチの選手も気持ちを腐らせることなく、

全員でここまで勝ち星をつないでいったし、

やるべきプレイを徹底して走りきった。


後半、ピッチへ上がった岡崎選手の徹底した自己犠牲のプレイは素晴らしかった。

何ものに代えがたいと、西野監督に言わしめた岡崎選手の真骨頂。

ゴール前でディフェンダーとキーパーを集めて潰れる役割を確実にこなし、

ケーキをてっぺんのイチゴを「さあ、どうぞ」と本田にプレゼント。

そんな役割を何の迷いもなくやってのけられる岡崎選手。

そしてあの屈託のない笑顔。

オカザキは最高だ!

彼のすばらしさは派手なプレイだけを見ている人には分からない。。。


みんな、みんなが輝く大会になってきたね。

4年前のブラジル大会で妙に焦って、恐れて、引っ込んでしまったのを比べたら、

何とたくましく強くなったことか。。。


98年仏大会から6大会連続で出場して、

ちょっとずつ、ちょっとずつ進化していってる。


ハリル監督下ではアジア予選に勝ったとはいえ、

「日本はこの4年でなんて下手っぴーになってしまったんだろう。。。」

と心配&絶望的になっていた私。。。

それが2か月前の監督交代で、

やっと以前の輝きを取り戻しはじめて、この大会で躍動している。

準備不足、選手選考が失敗、などと大バッシングされたけど、

生き生きと楽しそうな彼らの顔を見てみなさいって。。。

彼らの喜びなくしてW杯に何の楽しみがあるだろうか、と思う。。。

本当に今の日本代表たちの姿を見ることが出来て、嬉しくて仕方がない。


どこの国の代表達も、自国の激しい批判とバッシングにさらされている。

バッシングは時に殺伐としたものにまで発展する。

記事や人々のコメントを全部受け止めていたら、

ココロがおかしくなってしまうよ。。。


スポーツ記者の書く記事はちゃんとしたものもあり、

また、人の感情をかき回して部数やアクセスをあげたいものも多数ある。。。

中身が無くて混乱と怒涛を巻き起こそうとしているものなのか、

これまでの地道な取材と選手や関係者の肉声を聞いて、

頭と心でちゃんと受けとめてから書かれたものなのか、

そんな真価をちゃんと見極めてから、

SNSでつぶやいてほしいなあ、と思ったりもする。。。

個々人の発言が世の中で脚光をあびる機会がある分、

ただの有象無象になりたくないと思う。。。


当の選手達じゃなくても様々な思惑が渦巻くW杯大会。

試合のピッチ上で結果を出す、ただそれだけに集中している選手達。

嵐の中で保てるかどうかが試される”平常心”。。。


長谷部主将のモットーの”ココロを整える”。。。

焦ったり、不安になったり、恐れたリしたら、

本来の輝きが損なわれるんだと、

サッカーを観ていて本当に感心してしまう。


ハタと自分を振り返ると、彼らのように平常心で

プレッシャーやストレスの中で輝けるかと言ったら、

そんなに簡単にはいかないワケで。。。


たかがサッカーということなかれ。

サッカーは世界中の人々の人生が交錯して、

一瞬のきらめきの中に全てがあって、

そして残酷で、美しい。

サッカーは本当に奥深い。。。




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by nazunanet | 2018-06-25 19:45 | サッカー | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


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