幕末武士の羽織 その2

深緑と黄土色が混ざったような何色とも分からなかった羽織が、

何度も何度も洗いを重ねて汚れと泥が取れ、

鮮やかな縹色の藍色に蘇った。

汚れを落とそうと、多少、洗いすぎた感もあるけれど。。。

乾かしたあとアイロンを掛けていたら、

「これは木綿じゃない」

ということに気づいた。

木綿はトロッとしてくるけど、パリッとした手触りがある。。。

30倍のルーペで覗くと、

経糸が木綿、緯糸は苧麻のようだ。

最初、葛の緯糸かとも思ったけれど、

布の耳が葛布の交織とは明らかに違うので、

これは綿と苧麻の交織りのもの。


汚れていたときは、「なぜ、これが”武士の羽織”というんだろう」と。

「商人や農民のものではないのは何故か」と思ったけど、

乾かして、アイロンを掛けて、外してあった羽織紐を結んだら、

これはいかにも武士のもの、としか言いようのない風情。

高価な作りでも家紋もないので、下級武士のものだろうけど、

縹色、もしくは浅葱色が本当に爽やかで。

襟幅が広いことや、袖のたっぷり感、

そんな羽織の姿カタチ侍のものだということが明白に感じる。。。

汚れが取れないときは、半ば捨て鉢になっていたけど、

処分しないで良かった。

こんなことってあるんだなあ。。。

宮崎駿の「千と千尋の神隠し」に出てくる、

湯屋で綺麗になった川の神様、という感じ。(笑)


(今度画像をアップします。

あ、ビフォーの画像は残していなかった。。。)





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by nazunanet | 2018-02-06 13:01 | 布のこと | Comments(0)

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