2017年 11月 12日
ファイヤーキングとコーヒーとツインピークス
以前から欲しいなあと思いつつ、
20~30年前の食器にしてはいいお値段なので逡巡しておりました。
アメリカン・ビンテージはコレクターが多いので、高値もやむなし、ですかね。
でも、この夏、ツインピークスの新作シリーズが放映されてから、
やはりファイヤーキングのマグでコーヒーを飲みながら観るんだもん!
という欲求に抗えきれず。。。
デヴィッド・リンチの作品は殆ど観ているし、
ツインピークスは当時のWOWOW放映時に、
友人から毎回録画したビデオを貸して貰って、
どっぷりとはまって観ていたシリーズ。
チェリーパイやアメリカンパイが食べられる店は
まだその当時はいくらでもあったけど、今は殆ど無いのでは。。。
90年代初頭に西海岸へ旅行したときに入ったダイナーが、
まさにツインピークスに登場するダブルアールダイナーのようだった。
ルート1号線をハーレーで延々走らせて旅する強面のバイカーたちや、
ちょっとゲイっぽいお兄さん&お姐さんたち、
地元の人たちばかりの古びたダイナーで、
ドアを開けて入ったときにジロリと見られたけど、
とても気さくだったお店の人達。
そこでコーヒーを飲んでのんびり過ごしてたのも思い出す。
そういうダイナーに必ずあったのがファイヤーキングのミルクガラスのマグカップ。
ぼったりした飲み口がコーヒーは勿論、
ミルクティーやココアやホットミルクにぴったりで。
英国式の紅茶には飲み口の薄く繊細なカップが似合うし、
濃いめのイタリアン珈琲には小さめのデミタスカップが合うけれど、
軽めのコーヒーは断然ファイヤーキングマグだなあ、とつくづく思う。
ツインピークスの旧作シリ-ズに、
保安官事務所や製材所のシーンにファイヤ-キングが多く登場する。
トルーマン保安官(弟)の愛用していたのは”バレル”
と呼ばれるファイヤーキングマグ。
クーパーはレギュラーサイズのを愛用していたっけ。。。
今、放送されている新シリーズは前作&リンチ作品をほぼ網羅している私でも、
「なんじゃこりゃあ」の世界なので、
きっと初めて見る人にしたら、全く理解不能なストーリーや場面、人物設定に
お手上げになってしまうんだと思うけど、
ツインピークス好きにとっては、
「あれは何だろう。どういう意味が隠されてるんだろう」とワクワクしっぱなし。
思わせぶりなワードや数字に関しては「メモしておかなくちゃ」とまで。
そういう私をダンナさんは結構冷ややかに「オタクだな」と呟く。(笑)
そうよ、私は確かに「オタク」ですわん。。。
難解なシーンやセリフや設定のオンパレードだけど、
異界を表現したシーンや過去の衝撃のイベントシーンなど、
絵画を思わせる秀逸な場面の数々。
リンチの好きなものばかり集めて撮ってるんだなといった感じ。
50年代から60年代のアメリカンポップアート&音楽、
F・ベーコンやチベット密教、コクトー、モニカ・ベルッチ(笑)、
コーヒー、チェリーパイ!
シリーズもいよいよ大詰め。
ここまで謎の殆どがまだまだ解けてないけど、
本当にすべて大団円に終わるのか。。。
それは大いにギモンだけど、もうすぐ終わってしまうのが寂しいキモチ。
ファイヤーキングのジェダイマグに入れたコーヒーを飲みながらニッキを書く。。。
うーん、サイコー。