2017年 06月 08日
かや麻と蚊帳織りの袋もの ~過去の作品から~

苧麻ラミーなどのからむしでもなく、
おお麻、大麻布ヘンプ布でもないようで。
大昔の日本人は、衣服や日用に使う布にするために、
いろんなものから繊維を取り出して生地に織っていたと聞きます。

あとで出会って蚊帳織り生地と比べると、
ずいぶん繊維の様子が違うのです。
最初のものは、幕末から明治頃のもののよう。
植物をなめして取り出した繊維を糸に手紡ぎした糸の感じも
柔らかで、優しい風合い。

手織りで状態も良いものなので、
きっと蚊帳として未使用の反物だったのだと思います。

そして、どれも生成りのままの生地だけを使って。
前ポケットだけは菜の花色の上布。
状態と織りの良いものに出会ったら、小物入れやポーチに仕立ててきました。

その魅力にはまると、生成の色の違いだけのものを作ってみたくて
仕方がなくなってしまう。。。
でも、それ以外にも藍染や天然染料などの美しいものも、
また少しずつ仕立ててご紹介できれば、と思います。