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カンタの白刺繍

生成の木綿に、生成の木綿糸でカンタ刺繍。

これまでは、

藍の厚手木綿の3重に重ねたのを、太い木綿糸を二重にして、

手刺しのどんさ刺しをしていたけれど、

本物のカンタ刺繍を目の当たりにして、

その手触りの優しさと糸目の繊細さに心奪われた。


生成の刺し子糸、一本取りで地刺しする。

江戸刺し子や東北の庄内刺しのような畝よりも、

あまり刺し子の畝を際立たせないように縫っていくのだとか。

かすかに浮き出る畝が繊細で女性的な刺し子。



カンタ刺繍のワークショップに行ってから始めた刺し子。

いつ出来上がるか、どんな風な紋様が出来上がるのかも、

すべて針と糸を持つ手先次第、という自由さにはまっている。。。

カンタの白刺繍_d0221430_14282446.jpg
望月真理さんのおっしゃるように、

病院の長い待ち時間の合間にチクチクしたり、

ちょっとした生活の合間に、

針に糸を通して布にさしたままにしているので、

いつでも始められる。そして、そのまま終えるのが大事。

カンタの白刺繍_d0221430_14290883.jpg
使っているのは、昭和の初めに作られた生成りの木綿布。

戦中は勿論のこと、戦後も物資不足や国内の工場が激減したり、

国産の繊維業の衰退もあっただろう、

戦争前までの国産木綿布は糸が豊かで柔らかい。。。


ルーペで織と糸の様子を観察すると、

綿のふわふわした豊かな糸の様子が現代のものに比べて、まるで違う。

手で紡いだ糸は繊維のフワフワがそのまま残って、手触りが柔らかい。

機械紡績だと細く紡げる分、綿の繊維のフワフワがそぎ落とされてしまって、

だから、ぺったんこな布になってしまうんだなと改めて思う。

生成りの布は何でもないものだけど、

漂白されず、染められていない、木綿や麻の繊維そのものの布。

それが自分にとったは魅力でもある。


生成りの布の白いカンタ刺繍、

ちょっとずつ空いた時間に続けていくつもり。



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by nazunanet | 2017-05-23 14:53 | 布のこと | Comments(0)

「袋もの屋 薺nazuna」と「nazuna_antique」作家兼店主の日々のあれこれ。布のこと 麻のこと Antique FOOD 古道具 手仕事する人々のこと 


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