2017年 03月 08日
留め具を製作
留め具を手彫りしているのだけど、
「これも手作りなんです」と言っても、
私自身が作ってるとは思わない方もおられたので、
一応、ちゃんと自分でゴリゴリ作ってますよと、
メイキングもお見せしようと思い、写真をアップ。

出雲の木材屋さんから板状で仕入れた古い山桜の材を糸ノコで切り出していく。
ゆうに30年以上は乾燥された材なので、木目が詰まっていて非常に硬い。
かぶせ用の前飾りの留め具や革紐につける留め爪など様々な大きさに切り出す。
幾つも切り出していると二の腕がパンパンになってしまう。

かぶせ用の前飾りの留め具をつくる。適当な大きさに糸ノコで切って、
大体の形を書いておく。

彫刻刀の平刀で大まかな輪郭を削り出していく。
以前までは手袋と革のプロテクターをがっちりつけて彫っていたけど、
最近は加減が慣れてきたので指サックだけで彫る。時折、白木綿の手袋をはめたりもする。
分厚い手袋だと彫りづらくて。
彫刻刀は平刀でなんでも彫る。左や右の印刀もあるけれどこれが一番使いやすい。

今日は網代網の模様を彫る。
見当の下絵をおおまかに書いておく。

網代網の模様を彫ろうと思ったとき、簡単だと思っていたら甘かった。
普通にエッジを彫っていくだけだと市松模様になるので、短冊の格子を彫ってから、
網代網になるように要所要所に凹凸の見当をつけていく。

格子模様にならずに、網代網模様になったかな。


かぶせに留めつける糸を通す穴を開けて。
あとは数段階の紙やすりで磨いて仕上げていけば、
完成。。。