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温泉津から石見銀山へ(追記)

温泉津の旅館から、

早朝8時半に乗り合いタクシーで石見銀山へ向かうことに。

一台貸し切りだと3,600円。3人揃ったので一人1,200円で行ける。

石見銀山の全体を回るには、

範囲が広いのでコースを考えていかないといけない。

ツアーガイドさんをつけて回った方がいいよと、

さんざん運転手さんや世界遺産センターの方が、

親切にアドバイスしてくれたけど、

午後1時半には関西へ戻るためにバスに乗らないといけない。

ゆっくり観光できないので固辞して自分達でツアーコースを組むことに。

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町並み地区、石銀地区、銀山地区、とそれぞれエリアがある。

まず銀山の坑道を見学できる龍源寺間歩に向かいたいので、

帰りのバスを考えて、石見銀山と街並み地区の境にある

案内所でボストンバッグなどの大荷物を預けていく。

帰りは大森バス停に乗れば、充分間に合う。

レンタサイクルもあるけど、せっかくだから徒歩でいく。

その方がじっくり味わえる。

レンタサイクル屋さん前に猫がいる。

看板猫のはっちゃんというらしい。

人懐っこく寄ってきてくれる。

急いでいてもモフモフタイムは省略できない私を、

ちょっと困った様子で待っているダンナさん。(笑)

でも、猫のはっちゃんもちゃっかりしてる。

「このヒトたちはウチの自転車借りないんだな~」とばかりに察すると、

すい~と行ってしまう。

本当に看板猫で感心しちゃう。
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銀山への静かな道を歩いていると、そこかしこに子猫の姿が。

この春、生まれたみたいな。

子猫は人慣れしてるけど、大人ネコは逃げちゃう子もいる。
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江戸時代、否、それ以前から変わっていないであろう景色。

ずっと同じ空気と緑と土がある。

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龍源寺間歩の入り口。

手前でボランティアガイドさんが声をかけてくださったので、

一緒に廻っていただくことに。

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手掘りでどんどん広がっていった坑道。

政府や権力者から労働を課せられていたというのではなく、

一攫千金を夢見て、活気溢れる場所だったみたい。
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佐毘売山神社への石段。

苔むした古の神社の趣が美しくて。

上まで行ってみたかったけど、時間がなくて仰ぎ見るだけに。。。
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清水谷精錬所跡。

かつて採掘した岩石から銀を採るための精錬作業を行っていたところ、

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建屋は朽ちて、土台の石組みだけが残っている。
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なんと緑が豊かなことか。。。

野鳥のさえずりの中、古の道を通って坑道へ入り、

じっくりと景色を見ながら歩く。

地元の人たちは「ガイドの説明がないと、山の中を歩くだけだよ」と

言ったけれど、でも、そんなことはないですよ。

建物や遺構を見るだけが観光じゃないから。

充分すぎるほど満喫できました。



山道を過ぎて、なんとか昼前に街並み地区に戻ってこれで安心。

バスの時間まで、この界隈を散策することに。

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電柱と電線がないので、江戸時代そのままのような家並み。




この数日、梅雨前線の猛威で、

山口県や広島など山陽の方では、豪雨被害があるほどの悪天候。

幸い、梅雨の真っただ中だというのに、

今回の関西&島根の旅は少しの雨で済んだのは本当に幸運。
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吉兆の鳥、つばめのヒナたち。

胸まわりの白い羽毛が揃ってきたようなので、もうすぐ巣立ちかな。

出雲でもそこかしこの玄関先に

つばめの巣があって、中には餌をねだるヒナたちでいっぱい。

手の届くようなところに巣があるのは、地元の人から大事にされてる証拠。

小さなガマ口のような嘴は、まだ黄色い。

じっと観察している間は口を閉じている。ちょっと警戒してるのかな。

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集落の、家々のそばを流れる水路の水はどこまでも透明で清らか。

水路に自生する紫蘇やハーブも輝いてみえる。
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水も空気も緑も土も、

清浄さを保とうとする努力があってこそ。

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通りに面した街道沿いにある五百羅漢。

暮らしの中に、歴史と自然と世界遺産があるんだなあ。。。


7~8キロの行程距離だったのかな。

かなりのスピードで石見銀山を巡ったので、

気がつくと、お昼ご飯をくいっぱぐれてしまった。

途中のパン屋さんで買った菓子パンを食べていたら、

レンタサイクル屋のはっちゃんがやってきて、

ぴょんとお膝に乗ってきた。

ゴロゴロ、ゴロゴロと甘えてくれてほんとに和む。

ここを去る前に、はっちゃんに会えたらいいなあ、と思っていたら、

ひょいと来てくれたのが嬉しかった。
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バスが何台も来ては発車していくけど、

はっちゃんはずっとお膝に乗っていて、私たちの乗るバスがやって来たら、

ぴょんと降りてふらりと歩いてった。

「じゃあね、またね、はっちゃん、達者でね」

心の中でお別れを言った。

旅の一期一会は人だけじゃないね。。。


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by nazunanet | 2016-06-25 22:25 | 旅と街歩き | Comments(0)

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